吉田拓郎のベスト盤が発売、自ら選曲し全曲のライナーノーツを書き上げた
2024/03/28
シンガー・ソングライター吉田拓郎(77)の異色のベストアルバム「Another Side Of Takuro 25」が6月12日にフォーライフから発売される。
デビューした1970年から99年までの30年間の中から「たえこMY LOVE」や「大阪行きは何番ホーム」「全部抱きしめて」など全25曲の収録曲を拓郎が自ら選曲。オリジナルマスターテープから最新のデジタル技術でリマスターリングした。さらに、アルバムに封入するセルフ・ライナーノーツには、それぞれの楽曲への思いをつづっている他、収録曲に合わせ、各時代の拓郎を追った写真集も封入される。
拓郎が、歌手活動からの引退を表明して2年が経つが、来年はデビュー55周年。同時に井上陽水、泉谷しげる、そして小室等が集って設立したレコード会社のフォーライフも50周年を迎える。
今回の「Another Side Of Takuro 25」は、拓郎にとっても自らの音楽人生を振り返った究極のベスト・アルバムになる。
関係者は「昨夏、何かやりましょうとフォーライフから拓郎に提案したところ、ベスト・アルバムをやろうかということになったのです。その中身の企画発案は拓郎から出て来ました。それらに関連してタイトルも拓郎が自ら考えたものです。昨夏の終わり頃から曲の選曲に入って、今年に入ってライナーノーツを書き上げました」と話す。
ちなみに、拓郎が、古巣のフォーライフから自ら関わった形で作品集を出すのは実に26年ぶり。
収録曲は拓郎がデビューした70年から99年までの30年間にエレック・レコード、CBS・ソニー(現ソニー・ミュージックエンタテインメント)、そしてフォーライフの3メーカーから発売した作品の中から、拓郎自ら25曲を選りすぐった。
さらに、収録曲1曲1曲に対して、その作品を選曲した理由や思いなどを、拓郎自らライナーノーツにつづっている。まさに「もう一つの吉田拓郎」をコンセプトにしたベスト盤になったという。
関係者によると、対象作品はシングルも含めた26枚のオリジナル・アルバムから。「およそ330曲を、拓郎が自ら聴き直し感慨深い作品、印象に残っている作品を選びました」。
71年11月発売のアルバム「人間なんて」からは、「どうしてこんなに悲しいんだろう」をピックアップ。72年7月のCBS・ソニー移籍第1弾「元気です。」からは「せんこう花火」。ほかに「たえこMY LOVE」、Kinki Kidsもカバーして大ヒットした「全部抱きしめて」などを収めている。
また、ボーナストラックとして阿久悠氏の作詞で加藤和彦氏が作曲し、拓郎と加藤氏がデュエットした異色の作品「純情」もプラスされる。豪華ボックス仕様を予定しており、特典として60ページのフォトブックも。
フォトブックの写真は「現在、選別中」だとするが、「収録曲に合わせ、各時代を追ったものを考えています。ファンにとってもレアな内容の写真集に仕上げていきたい」と意気込んでいる。