【訃報】“元祖”沖縄シンガー、仲宗根美樹さんが79歳で
2024/02/29
沖縄シンガーの“元祖”として活躍した歌手の仲宗根美樹(なかそね・みき)さん(本名・國場勝子=くにば・かつこ)が24日、午後0時5分、肺がんのため、都内の病院で亡くなっていたことが分かった。79歳だった。日本歌手協会が29日、発表した。
東京都生まれ。1961年に日本テレビ「東京物語」に出演し、同番組の挿入歌「愛に生きる」で歌手デビュー。2枚目のシングル「川は流れる」が100万枚を超えるヒットとなり、「第3回日本レコード大賞」新人奨励賞を受賞。同曲で翌年の「第13回NHK紅白歌合戦」に初出場を果たした。その後、67年の「恋しくて」まで紅白には計5回出場した。
両親が沖縄出身ということもあり、「島育ち」をはじめ、「奄美恋しや」「てぃんさぐの花」などの島唄、沖縄ソングを続々ヒットさせ、沖縄シンガーとしての地位を確立した。
71年、結婚のため、芸能界を引退。その後は実業家としての道を歩み、自ら経営する銀座のクラブのママとしても知られていた。98年にテレビ東京「年忘れにっぽんの歌」で歌手復帰。2017年にはテレビ朝日系「徹子の部屋」にも出演したが、その後は病気がちで、ステージ、テレビ出演からは遠ざかっていた。昨年12月、「決定版仲宗根美樹」の全曲集CDが発売されたばかりだった。
22年、東京・品川区の自宅マンションで火災があったのを機に長女と一緒の生活を始めたが、その頃から肺気腫に罹患し、在宅療養していたという。
今月20日に肺疾患発作により、病院に緊急搬送されたが、24日、帰らぬ人となった。27日に通夜、28日に告別式を家族葬として執り行ったという。法名は「釋勝智信女」。同協会は「お別れ会」などについて現在検討中としている。