【訃報】映画「カッコーの巣の上で」の“鬼看護婦長”役、逝く
2022/09/24
米国で1975年に公開された米映画「カッコーの巣の上で」での看護婦長役で知られる米女優、ルイーズ・フレッチャーさんが23日、フランス・モンデュロッスの自宅で亡くなった。88歳だった。代理人の発表を受け、エンタメ・メディアが一斉に報じている。家族にみとられたというが、死因などの詳細は発表されていない。
代表作となった「カッコー…」(ミロス・フォアマン監督)は、刑務所に収監されていたマクマーフィ(ジャック・ニコルソン)が労役から逃れるため所内で暴力を働き、病院へ送られる。そこで冷酷な管理をする看護婦長ラチェッドを演じたのが、フレッチャーさんだった。人間の尊厳を描いたアメリカン・ニューシネマの代表作といわれる。
76年に開催された第48回アカデミー賞では作品賞など5部門を受賞。フレッチャーさんは41歳で主演女優賞に輝いた。授賞式では冒頭、「皆さん、私を嫌っていたみたい」と切り出しながら、アラバマ州に住む聴覚障がいを持つ両親に向けて手話をまじえた。「夢を持つことを教えてくれてありがとう。あなたは私の夢が叶うのを見ています」と話し、感動的なスピーチと話題になった。