【訃報】劇作家・吉永仁郎さんがALSのため…
2022/03/23
劇作家の吉永仁郎(よしなが・じろう)さんが12日、都内の自宅でALS(筋萎縮性側索硬化症)のため亡くなったことが分かった。92歳だった。22日、「劇団民藝」の公式HPで発表された。
葬儀は19日に家族のみで執り行われた。喪主は家族一同で務めた。
吉永さんは東京都出身。大学卒業後に中学の英語教師として働くかたわら劇作家修行を始め、1955年より3年間、劇団虹の会で「印鑑」などの習作数編を執筆。その後演劇から離れるも40歳になった頃、ふたたび劇作を始め、74年に劇団東演で「勤皇やくざ瓦版」を上演。以後、民藝、文学座、俳優座、蝉の会などに戯曲を多数書き下ろした。90歳を過ぎても創作意欲は衰えず新作を書き下ろしており、2021年4月上演の「どん底‐1947・東京-」が最後の劇作になった。
今年7、8月には民藝「新・正午浅草‐荷風小伝-」中部北陸地方の巡演、12月に加藤健一事務所による「夏の盛りの蝉のように」の東京と京都公演が予定されている。