山田洋次監督、目標は100歳「歳は怖くて…」
2019/10/03
山田洋次監督(88)が3日、東京・千代田区の日本外国特派員協会で映画「男はつらいよ お帰り 寅さん」(12月27日公開)についての会見を行った。
映画は、シリーズ50作目となる新作。車寅次郎(渥美清)の甥(おい)・満男(吉岡秀隆)と、満男がかつて思いを寄せたイズミ(後藤久美子)のその後を描く。28日から開幕する第32回東京国際映画祭のオープニング作品として上映される。
撮影を振り返り、「いったいどんな映画になるのだろうという不安と、同時に期待が僕の中にずっとあった」と明かした。シリーズ1作目の公開から50周年を迎えての新作公開に、「完成後に映画を繰り返し見ながら、この映画を作るために50年の歳月が必要だったんだなと思った。長生きしたからこういう映画ができたんだなというのが今の感想です」としみじみ語った。
海外の記者に「もし機会があったら、どんな映画を作りたい?」と問われると、「困ったな…自分の歳のことを考えると怖くて、『映画どころじゃないや』と思ったりするんですよ」とぶっちゃけた。しかし「アメリカには(俳優で監督の)クリント・イーストウッド=89歳=という人もいて、まだ頑張っているから、僕も一緒に頑張ろうかと思ってます」と意欲を見せ、「ポルトガルのマノエル・ド・オリヴェイラ監督、新藤兼人監督も100歳まで映画を撮られたから、(僕も)まだまだ希望は持って良いんじゃないかと思って」と冗談めかして笑いを誘った。