公演ドタキャンの沢田「スター哲学」で釈明
2018/10/19
17日のさいたまスーパーアリーナ公演を「契約上の問題が発生した」ことを理由にドタキャンした歌手・沢田研二(70)が18日、横浜市内の自宅近くで取材陣に対応。中止の理由について、観客動員数の問題だったと説明した。
午後4時すぎ、グレーのスーツに蝶ネクタイ姿、ペットボトルの水を手にしながら対応した。冒頭「中止についての責任のすべては、本人と事務所とイベンターさん三者の責任で、こういう事態に至りました。何よりも、ライブを楽しみに足を運んでいただいたお客様皆様に、一番ご迷惑をおかけしたし、そのことに関しては心よりおわび申し上げます。申し訳ありませんでした」と頭を下げた。
続いて、なぜ、中止を決断したかに言及。業界の話だからと躊躇(ちゅうちょ)しながら、「動員に関する契約上の問題」があったため、「ひと言でいうと意地」で決断したと明かした。そのことで起こったことについては「誠心誠意謝ります」と謝罪した。同所での公演はイベンター側から2年前から誘いがあり、会場をいっぱいにする条件で合意。しかし、「9000人と聞いていた動員が7000人だった」上、客席のレイアウトにも納得いかなかった様子。本番前、共演のギタリストから(ステージ前の)客席がつぶされているブロックがあると聞き、実際にリハーサル時に見て、「6ヵ所くらいあった」ことに立腹し、「ムリだろう。僕には酷」と判断。その後、三者で緊急協議し、事務所もイベンターも実施する方向だったが、「やるのが目的ではない」「やる側(パフォーマー)の考え」「約束を守ってほしい」という美学を押し通して中止を決断。自身がいるとらちが明かないので、午後3時45分頃には会場から去ったと説明した。
一問一答中には「僕自身にスーパーアリーナでやる力がなかった」と反省も口にしたが、最後の締めのあいさつで、「申し訳ない。(ファンに)甘えさせていただきました。これから出来る限りのことはしたい」と再び一礼。今回の代替公演については、今ツアーの最終公演が来年1月の日本武道館で、来年の新ツアーが5月スタートなので、「それまでに会場が見つかれば」と表明。払い戻しについては、「納得いただけるように三者で話し合っている」とした。今後再びこのようなことが起こる可能性は?に、「もう中止はないことを祈っています」と表現、「(動員数が少ない状況なら)同じだと思いますよ」と、ステージに臨む考えがゆるぎないことを示した。