倉本氏新作「やすらぎの刻」が来年4月スタート!
2018/01/24
脚本家の倉本聰氏(83)が、来年4月にスタートするテレビ朝日系昼の帯ドラマ「やすらぎの刻(とき)~道」を手掛ける。
「やすらぎの郷」で主演を務めた石坂浩二(76)演じる主人公・菊村が、かつて“ボツ”になったシナリオを思い起こすところから物語がスタート。“ふるさと”をテーマに、今は亡き“姫”こと九条摂子(八千草薫、87)をモデルに、昭和初期から戦中、戦後、平成を生き抜いた無名の夫婦の生涯を描く。
作品の前半は「やすらぎの郷」にも出演していた清野菜名(23)が、後半は八千草が主演を務める。
以下、倉本氏のコメント全文。
「東京ファーストと人は言います。この言葉に私は疑問を持ちます。東京は地方人の集合体です。たとえ、都会のコンクリートの上で生まれ育った人間が圧倒的に今増えているといっても、人々はどこかで、そのルーツである“ふるさと”の土の匂いに頼っており、そこに郷愁を感じています。中高年層においては、特にそうです。都会といういわばガラス細工の、砂上の楼閣に暮らしていても人はふるさとの原風景を心の中にひそかに刻んでいます。子どものころ親しんだ、田舎の、未舗装の一本の小道。今は便利になり、アスファルトで覆われ、高速道路が縱横に走る豪華な世の中になったとはいえ、人々が最後に心に描くのは己の貧しい原風景の中にある“ふるさと”の細い小道ではないか。このドラマはそうした小道の変遷を通して、昭和・戦中・戦後・平成、日本の豊饒(ほうじょう)への歴史をたどりながら、それに翻弄(ほんろう)される一組の夫婦の“倖(しあわ)せ”への郷愁を探り、描くものである」
なお、昨年4月から「やすらぎの郷」「トットちゃん!」を放送してきた昼の帯ドラマ枠「帯ドラマ劇場」は、現在放送中の「越路吹雪物語」をもって1年間休止。「やすらぎの刻(とき)~道」はテレビ朝日開局60周年記念番組として、1年間放送される。