【訃報】“日本のお母さん”加藤治子さんが死去
2015/11/05
70年代の人気ドラマ「寺内貫太郎一家」「阿修羅のごとく」などで知られる女優の加藤治子(かとう・はるこ)さんが2日午前7時7分、心不全のため亡くなった。92歳だった。葬儀は故人の遺志により、家族葬ですでに営まれた。
加藤さんは東京出身。松竹少女歌劇団を経て、39年に映画「花つみ日記」でデビュー。49年に文学座入り。63年に高橋昌也さん、岸田今日子さんらとともに現代演劇協会「雲」創立に参加。75年に退団。テレビではドラマ「七人の孫」(64年)で大正生まれの母親役を好演し、森光子さん、山岡久乃さん、赤木春恵らと並んで“日本のお母さん女優”として活躍。その後、共演した森繁久彌さんとは、“名夫婦コンビ”として人気を集めた。最後の映画出演は山田洋次監督の「おとうと」(2010年公開)。遺作は2011年のドラマ「魔術はささやく」だった。