ストーリーStory

2019年5月23日(木)夜9時~10時24分

第二夜

 財前五郎(岡田准一)は、誤診した医学部長・鵜飼裕次(松重豊)のメンツを保つため、教授の東貞蔵(寺尾聰)に膵神経内分泌腫瘍の患者の執刀を依頼する。いざ開腹してみると癒着が激しく、手術は長時間に及び、焦りと疲労で東は意識朦朧…。財前はそんな東の様子を冷ややかなまなざしで見つめていた。
 その時、東が誤って患者の動脈を傷つけてしまう。大量出血に騒然となる手術室の中で、一人ぼう然とする東…。財前は、術前CTの見落としを指摘し、まるで待っていたかのように手術を続行する。東の自尊心を粉々にした財前と、屈辱に耐えるしかない東…これで、教授選で対立しつつあった二人の決別が決定的なものとなる。また、この様子を見ていた里見脩二(松山ケンイチ)も、教授の座に固執するあまり、どんどん良心を失っていく同期の財前に複雑な思いを感じていた…。
 そんな中、教授選に向けての裏工作も激化していた。なんとしてでも財前を教授にしたい義父・財前又一(小林薫)は、鵜飼を取り込むために財力にものを言わせて暗躍。
 一方の東は、東都大学の船尾徹(椎名桔平)とともに、金沢国際大学の教授・菊川昇(筒井道隆)を教授選候補に擁立するため奔走していた。
 また、財前は票獲得のために、脳外科教授・野坂奈津美(市川実日子)に接近。ひょうひょうとどっちつかずの態度を続ける野坂だが、立候補者選考委員会で、財前と菊川のほかにもう一人候補を立てることを提案する。
 そして迎えた教授選の投票日――。突然、東が棄権を表明する。さらに得票数が過半数に満たず、後日改めて財前と菊川の決戦投票が行われることになる。
 黒い欲望が渦巻く教授選はさらに混沌を極め、裏工作も激化の一途をたどることに! 相変わらず真意のはっきりしない野坂、出世に目がくらんだ医局員たちの暴走…など、決選投票を前に財前の足元をすくう事態がぼっ発。しかし、これは波乱の幕開けでしかなく……さらに過酷な運命が財前を待ち受けているのだった…!