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2019年5月9日

主演・岡田准一、松山ケンイチ、沢尻エリカ、寺尾聰らが一堂に会し、制作発表記者会見を開催!岡田は名シーン“総回診”で登場!

 放送まであと2週間となった5月8日、東京・六本木ヒルズアリーナで制作発表記者会見を開催。主演の岡田准一をはじめ、松山ケンイチ、沢尻エリカ、寺尾聰といった超豪華キャストが一堂に会し、800人の観客が詰めかける中、撮影現場での秘話や作品にかける意気込みなどを語りました。

『白い巨塔』の名シーン“財前教授の総回診”で登場!

 刊行から50年経った今なお多くの人に愛され続け、これまでにも幾度となく映像化されてきた山崎豊子の一大ベストセラー『白い巨塔』。令和という新時代に“5夜連続ドラマスペシャル”として甦る同作は、医療ドラマの枠を超えて人間の本性に迫った傑作と呼び声高く、本ドラマも大作にふさわしく超豪華キャストが集結しました!
 司会の大下容子アナウンサー、富川悠太アナウンサーに呼び込まれ、レッドカーペットを歩いて松山ケンイチ、沢尻エリカ、満島真之介、飯豊まりえ、椎名桔平、山崎育三郎、柳葉敏郎、岸本加世子、市毛良枝、岸部一徳、小林薫、そして寺尾聰の順で登壇。最後にレッドカーペットの先端に20名の医局員を従え、「これより第一外科財前教授による総回診を行います」というアナウンスとともに、代表シーンともいえる“総回診”で岡田准一が登場しました。観客からも大きな歓声が上がり、ステージ上の松山、沢尻らも大きな拍手で岡田を迎えていました。

会見でキャスト陣が久々の再会…撮影を振り返り、和やかなトークを繰り広げる!

 会見では、3カ月にわたった撮影を振り返り、トークを展開。岡田はドラマ初共演だった松山について「医者の理想・里見先生を完ぺきに演じてくださったので、とても楽しかったです。お互い楽しんでお芝居させていただけました」と賛辞をおくりました。
 同じく初共演だった沢尻のことを、岡田は“ジリさん”と呼んでいたそうで、「愛人役でかなりスキンシップが多かったのですが、岡田さんが気さくにリードしてくれました」と沢尻。そんな沢尻の告白には、岡田も思わず照れ笑いを浮かべていました。
 財前と里見の師である東を演じた寺尾は「岡田くん、松山くんという日本を代表する主演俳優2人を愛弟子に持つ役で、大変楽しませていただきました」とふたりとの共演を振り返り、「またどこかで共演できたら…」と期待もにじませました。
 劇中で財前側の弁護人役を演じた山崎。緊迫した裁判シーンの撮影後、監督から「何かソロで歌え」とムチャ振りがあったことを明かすと、「今、聴きたい!」と要望が…。キャスト陣にも後押しされた山崎が、即興で歌を披露し、会場を沸かせる場面も見られました。

 そして会見当日、なんと沢尻は現場に手作りのケーキを持参! バラとイチゴでデコレーションされたチーズケーキを披露し、共演者への素敵な気配りを見せていました。

 かつてない豪華俳優陣が集結し挑んだ『白い巨塔』という不朽の名作。名実ともに日本を代表する俳優たちが熱い芝居をぶつけ合った令和最初の大型ドラマにぜひご期待ください!

財前五郎役・岡田准一 コメント

 山崎豊子先生の不朽の名作、その巨大な巨塔にチャレンジするつもりで、キャスト・スタッフみんなで盛り上がって撮影してまいりました。
 財前五郎という役はすごく面白くもあり、すごく苦しくもあり…、これまでにも先輩方がたくさん演じてこられましたが、すごく大変だっただろうな、周りの皆さんに支えられながら演じていたんだろうなと感じました。財前は魅力的な役なので、楽しく演じさせていただきました。
 財前とそれぞれの役を演じる皆さんとの距離感が1話、2話、3話…とどんどん変わっていくんです。東教授(寺尾聰)との間に確執が生まれていくなど、周りの人との距離感がどんどん変わっていくので、そういう変化を楽しみながら演じていました。
 松山さんとはドラマでは初共演でした。松山さんが演じる里見先生は、里見がいるから財前がいる、という対比のうえでも重要な役柄なんですが、松山さんが医者の理想・里見先生を完ぺきに演じてくださったので、とても楽しかったです。細かいお芝居を楽しまれている松山さんを、僕も細かいことをしながら楽しむ――、一緒に楽しんでお芝居させていただけたと思います。
 財前五郎の人生は、上って最後は下るんですが、僕は下りきった5話を大事に考えていました。実は財前が崩れていく後半はすごくしんどかったんです。医療界のスターが上り詰めて、最後は落ちていくという後半…。でも、しんどくも楽しい、充実した毎日を送っていました。どう上がっていって落ちるのか…ぜひ5話まで見ていただきたいです。
 令和の時代にふさわしい巨大なスペシャルドラマになっていると思います。令和時代、新しい『白い巨塔』を楽しんでいただけたらうれしいです。

圧巻の総回診のシーンをやった感想は?

 総回診は有名なシーンなので、現場ではスタッフや僕の後ろを歩いてくださる八嶋智人さんとか、みんな盛り上がっていましたね。「どんなペースで歩きますか?」とか話し合いながらやりました。今回、監督が「エネルギッシュな財前にしたい」とおっしゃっていたので、歩くスピードを上げたんですけど、八嶋さんは「早すぎて歩けない」って、浮いていました。飛んでいましたね(笑)。僕を抜こうと前へ前へ来るので、止めるのが大変でした(笑)。

手術のシーンで印象に残っているエピソードは?

 財前ってスペシャリストで、医療界のスターなので、ミスらないんですよ。普通、手術シーンってだいたい「ヤバイ!」っていう状況になって緊迫感が出るのに、財前はなんでもできちゃうからそういう緊迫シーンが作れないんです。なので、セリフの間にいろいろと言葉を挟み込んで、財前の勢いやスピード感が出るようにしました。なんとなく適当に「裏からいくよ~」とか言うと、八嶋さんとか役者さんみんなが対応してくれるんです。「吸引」とかはみんなわかるから大丈夫なんですけど、「リニアステープラ」とか言うとあたふたしちゃうっていうね(笑)。エネルギッシュな手術シーンにできたと思います。

新元号になった今、新たにチャレンジしたいことは?

 また呼ばれるように、65周年を目指していきたいです(笑)。そのときはやってないことをやりたいですね。総回診を逆立ちで、とか(笑)。

里見脩二役・松山ケンイチ コメント

 本当にすごかったです。すごいドラマになっていると思います。
 里見は財前と対照的な役ではありますけど、理想という意味ではどこか財前と同じ到達点があるんじゃないかな、と思うんです。ただ、やり方や考え方の違いといった、行き着くまでの道筋が違うだけで…。里見も財前の腕は認めているし、東先生のもとで一緒に学んできた“同志”としての気持ちもあるので、真っ向から対峙するというよりは、どちらかというと寄り添っていく感じでした。その中で、“人の命よりは教授選”という方向性に行っている財前を、どう崩しにかかるかをすごく考えながら演じていました。
 役者としては、岡田さんのエネルギッシュな表現に対して、自分はどうアプローチしていくのかをすごく考えていました。すごく楽しかったですし、今まで感じたことのないパワーでした!
 みなさん、22日から26日までいろんな用事があると思いますけど、門限9時ですからね! ちゃんと帰って、ぜひ見てください。

花森ケイ子役・沢尻エリカ コメント

 記念すべきテレビ朝日60周年記念のスペシャルドラマ『白い巨塔』に出演することができて、本当にうれしく思っています。この作品は小さいころから見ていた作品で、好きな作品の一つです。自分が出演するということが不思議な感覚ではあったのですが、素晴らしいキャストの皆さんとご一緒できて本当に光栄でした。

 岡田さんとは今回初対面だったのですが、「初めまして、よろしくお願いします」と言って入った現場ですぐに濃厚なラブシーンがあり…(笑)。愛人役なのでかなりスキンシップが多く、緊張していたのですが、岡田さんが気さくな方で(演技を)リードしてくれたので助かりました。
 岡田さんが演じる財前が、1話と5話ではまったく人相が違うというくらい変わっていくんです。それを間近で拝見させていただいて、素晴らしいな、と思いました。同一人物なのかと思うぐらい本当に凄かったです。

柳原雅博役・満島真之介 コメント

 レッドカーペット史上いちばんラフな格好で歩かせていただきました。すごい先輩たちに囲まれて、こんな場所にいられるのがホントに不思議な感じです。僕は平成元年に生まれて、令和元年5月30日に30歳になります。30歳目前に『白い巨塔』でみなさんに見ていただけるのがすごくうれしいですし、これから若者代表として頑張っていかなきゃな、と気を引き締めております。
 今回はこれまでの『白い巨塔』と違って現代版です。カルテも電子カルテになっていて、みんながタブレットを持っていたりするんです。財前先生が行う腹腔鏡手術も最先端の医療ですし、そういうところが今までと違う醍醐味だと思います。実は岡田さんが手術シーンで、台本に書いてないのに「はい、開いて」「持って、急げ!」「吸引して」という感じで、勝手に手術をどんどん進めていったんです! 監督もカットをかけられなくて、ずーっと手術が続いていくんですよ!! 周りにいる僕らはもう『何も聞いてないよ!』って感じで…(笑)。いちばん緊迫してたのは、財前先生の要求に沿って器具を用意したりしなきゃいけない僕らだと思います(笑)。

東 佐枝子役・飯豊まりえ コメント

 こんなにすごい『白い巨塔』という作品に、自分のような21歳の“小娘”が参加させていただいていることを不思議に思います。最初に台本をいただいた時に、自分の台本じゃない!と思ってしまうぐらい、本当に素晴らしい作品に携わらせていただけてうれしかったです。

新元号になった今、新たにチャレンジしたいことは?

 私はちょっと凝ったものを作るのが好きで。料理でお味噌汁を作るのですが、お味噌から自分で作るのが好きなんです。この間平成最後の味噌を作ったので、令和最初の味噌を作りたいと思います。

船尾 徹役・椎名桔平 コメント

 鶴橋監督の作品には何回か出演させていただきましたが、だいたい性悪な男が多くて、今回もやはり嫌味な役どころでした。寺尾さんとは初めての共演だったのですが、その寺尾さんに上から目線でモノを言うような役だったので非常に心苦しかったです。でも先輩方と一緒に、楽しくお芝居することができました。共演のみなさんはこれまでご一緒させていただいた方がほとんどなのですが、そういった方々とこういう大きな作品の中で共演できて本当に幸せでした。

新元号になった今、新たにチャレンジしたいことは?

 バック転ができるようになりたいです。うまくできるかどうかわかりませんが…今週末、挑戦してみます。岡田くん、教えてー!(笑)。

国平幸一郎役・山崎育三郎 コメント

 とても緊張感のある現場でした。これだけの大先輩の中でお芝居ができたことは貴重な経験でしたし、この作品に携われたことを幸せに思っています。
 裁判のシーンは緊張して震えながら挑みました。そのシーン終わりに、鶴橋監督が指揮をして、エキストラの方とかみんなの大合唱というか、謎の発声大会が始まりまして、そのまま僕に「ソロを歌え」というむちゃぶりがありました(笑)。弁護士モードだし、発声練習もしていないので、いい声で歌えなかったのが悔しいです(笑)。

佐々木庸平役・柳葉敏郎 コメント

 僕が演じたのは佐々木庸平という患者です。何はともあれ、こういう大きな作品に仲間入りさせてもらえた幸せを噛み締めて、ここに立たせてもらっています。

佐々木よし江役・岸本加世子 コメント

 ギバちゃん(柳葉敏郎)の奥さんの役をやらせていただきました。(柳葉と)夫婦役は何回もやっているのですが、今回こんな大きな作品でまた夫婦役ができましたし、ギバちゃんだったので一層気持ちが入りました。一生懸命頑張りました!

 私は手術室の前で祈るように夫の手術を見守っているのですが、どんどん数値が悪くなって、顔色も悪くなって…という、すごく緊迫した息が詰まるような撮影の現場に、松山ケンイチさんが揚げ最中を差し入れしてくださったんです。それがとてもおいしくて、ギバちゃんが「こんなうめえもの秋田には売ってねえ!」と叫んだんです。それが忘れられない思い出です(笑)。

黒川キヌ役・市毛良枝 コメント

 みなさん、熱い演技を交わしたお話をされていますが、私はたったひとりで離れた息子をただひたすら思う…という、とても寂しい現場で仕事をしておりました(笑)。でも親子というものは、どんなに遠く距離が離れていても常に熱い心が届けられるもの…。そういったことを、岡田さんをイメージしながら演じさせていただきましたので、とても幸せな撮影でした。

新元号になった今、新たにチャレンジしたいことは?

 私にはバック転はできませんが(笑)、いつもヨガの最後にブリッジをやっているので、ブリッジをサポートなく自力でできるようになりたいなと思っております。椎名さんが挑戦するとおっしゃったのを聞いて、ちょっと心に火が付きました(笑)。

大河内恒夫役・岸部一徳 コメント

 医者を目指した時の理想というものをずっと持ち続けているのが、僕が演じた大河内です。山崎豊子さんの代表作の『白い巨塔』は、こういう仕事をしていたら、一度は出てみたいなぁと思っていた作品です。どんな『白い巨塔』になっているのか、僕も楽しみにしています。
 医療裁判ってとても難しいんですよね。僕は患者が医者を訴えるという裁判で、訴える側の証人として出るんです。“スーパードクターの手術にひょっとしてミスがあったのか!?”という緊張感が続く法廷シーンなんですが、少しずつ真実が見えてくるという意味では、手術シーンと同じように緊張感あるシーンになっているんじゃないかなと思います。

財前又一役・小林 薫 コメント

 僕が演じる財前又一も医者のはしくれなのですが、白衣は着ておりません。六本木のクラブで、お金を使って「教授選をどうするか」とか、料亭にお金を持って行って口説いてみたり、自分の部屋で金庫から出したお金を勘定してみたり(笑)。そんなシーンばかりで、ほとんど医者というよりは金融業者に近い姿で登場しております(笑)。でも、皆さん、安心してください。3話、4話、5話と見ていくうちに、僕が医者だということが明らかになっていきます(笑)。

新元号になった今、新たにチャレンジしたいことは?

 僕は目標を持ったり、何かこうしたいと思ったことがないんです。本当になり行きなんです(笑)。

東 貞蔵役・寺尾聰 コメント

 『白い巨塔』は、昔から何度も作られ続けてきた作品ですが、今回は5夜連続。これまで作られてきたドラマシリーズはだいたい26本という長さですので、それを5夜連続に凝縮するのは非常に難しかったことと思います。必要なところは残さなくてはいけないし、5日間で表現しなければいけない…。そういったところを、鶴橋監督が見事な手腕で撮り上げてくださったと思います。
 私は岡田くん、松山くんという日本を代表する主演俳優2人を愛弟子に持つ教授・東貞蔵を演じましたが、大変楽しませていただきました。
 僕は出演を決める際にどういう脚本なのか、誰が監督なのかよりも、まず「主演は誰がやるの?」と聞くんです。今回、岡田くんと松山くんの名前を聞いて、二つ返事に近い感じで「やりたい!」とお答えしました。松山くんとは顔を合わせたことがなかったので、一度面と向かって芝居をしたいと思ったのが、出演を決めた大きな理由のひとつです。
 岡田くんとは、大河ドラマ『軍師官兵衛』で家康役として向かい合うシーンがあったのですが、それが面白くて非常に心に残っていたんです。ただ、場面として少なかったので、正直言って「また岡田くんと向かい合ってやってみたい!」という思いがありました。そして今回、十分に岡田くんと向かい合う芝居が堪能できました。松山くんとはシーンとして向かい合うことが少なかったので、またどこかで一緒にやれればいいなと思っています。
 お若い方もお年の方もぜひ、ご期待ください。面白いですよ!

鶴橋康夫監督 コメント

 僕は一番年上なので、みんなかわいくて仕方ないんですが、岡田准一に一目ぼれでした。この鋭い目で僕をずっと見ているんです。だから打ち合わせをしていても、怒られているような、40、50と年が離れているのに試されているような…。でも、その一目ぼれが今は相思相愛です(笑)。
 オンリー・ワンを松山ケンイチがやって、ベスト・ワンを岡田准一がやる…この作品ではそんな戦いをやるんですが、とにかく楽しかった。
 沢尻さんとお仕事するのは二度目だったんですが、安定感がありました。沢尻さん演じるケイ子は「絶対に都合のいい女にはならない」という感じでありながら、やっぱり一番財前を愛していたんだろうなぁ…。明日から沢尻エリカさんのファンクラブに入ろうと思います(笑)。
 薫さん、寺尾さん、岸部さん、ありがとう。次の作品はこれから考えるけど、ヤクザ映画をやりたい。65周年に間に合うように…どうかな?