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橋爪彩

橋爪彩

現代美術家

テレビ朝日9月19日(水)・26日(水)

橋爪彩

今回の表現者は、現代美術家・橋爪彩(はしづめさい)。ゴッホやセザンヌなどの絵画を、現代的にアップデートする作風で注目を集め、最近では2018年上半期の直木賞受賞作品の装丁画も手がけた。
今回、橋爪は机の上に様々なものを用意した。女性のドクロ模型、アクセサリー、ハイヒール、ケーキ…女性を象徴するものを並べ、写真を撮影するという。
「美は儚いものだということを、こういうヴァニタス画というテーマに乗せて作り上げようと思っています」
ヴァニタスとは、16世紀頃に流行した、人生の儚さや虚しさを表現する絵画のジャンルのこと。

橋爪彩

「すべての生きとし生けるものは虚しい、空虚であり、綺麗なものもいずれは朽ち果ててしまう。とはいえ綺麗であるという事実も見逃せない」
橋爪が、絵ではなくあえてデジタルカメラという手法で表現したのは、美の儚さと、力強さ。
「美術を鑑賞することで内側を磨く意味にもなるというか、目からそういった美というものを吸収して人生が生き生きとしていけたら素敵なことなんじゃないかなと思います」

BS朝日10月15日(月)

橋爪彩

橋爪がヴァニタス画に目覚めたのは芸術の本場・フランスでたびたび足を運んでいた美術館だった。16世紀から現代まで、時代を代表する芸術家たちが「ヴァニタス」という共通したテーマを自分なりのスタイルで描いていた。それを見た橋爪は
「自分だけの新しいモチーフだったり、新しい表現を絶対に見つけなきゃいけないような気がしていたんですけど、私もこの文脈上にいるんだから、こういったテーマを繰り返し描いていけばいいんだと、そのときなんかふっと気が付けてすごく楽になりました」

橋爪彩

そんな橋爪は道具にもこだわっている。筆は
「私みたいな細かい、柔らかい表現をする人は、マングースとかリスの毛の筆を使います。1枚描くと毛はとても減ります。」
ウエスと呼ばれる筆を拭く布にもこだわり抜く。
「何パターンかウエスを用意していて。黒い背景とか、黒い色を塗りたい時は、黒いウエスで拭いて描くようにしていて。以前、白い部分に、白い布を描いていた時に、黒いウエスを使ったら、黒い布の繊維がいっぱい残ってしまったことがあって。描きたいモチーフの色味に合った布を用意していて。Tシャツの切れ端も使ってます。」