キャスト

原田幸太郎(50) 阿部サダヲ

元検事で、現在は弁護士。
34歳で検事を辞めた後、日本とアメリカ、両国の弁護士資格を得る。38歳で東京に法律事務所を開き、その後は世間の注目を集めるセンセーショナルな事件の裁判で無罪を勝ち取り、有名弁護士に。今では朝の情報番組のコメンテーターも務めており、エッジは効いているが、やり過ぎない発言で、テレビ局側からも重宝される存在。クイズ番組では博学タレントを抑えて優勝したこともあり、討論番組でも番組を盛り立てる論客として活躍するなど、世間にはすっかり顔が売れている。はたから見れば、もう弁護士なのかタレントなのか分からない状況だが、“法律を正しく運用することで公益を守る”という法曹人としてのアイデンティティのもと、弁護士の仕事は至極きちんとやっている。
両親はすでになく、一人っ子なので天涯孤独だが、ひとりが好き。家に帰って、自分以外の誰かがいるなんて、心が休まらないし面倒だと考える鉄板の独身主義者。話が面白く、仕事も順風満帆で、近づいてくる女性は多いが、恋にのめり込んだことはない。関わった女性には早い段階で、「結婚はしないよ」と、自分の意志を告げるようにしていた。それが誠意だと思って…。
そんなある日――。身体に異変を感じて、病院へ搬送された幸太郎は、ICUで生死の境をさまようことになる。このとき初めて、ひとりで生きていることへの不安と寂しさを感じることに…。一命を取りとめて、一般病棟に移った日――。点滴をしたまま1階のコンビニに行こうとした幸太郎は、エレベーターの中で、ある女性に出会う。そして、その出会いは、まさかの電撃婚へと発展…!
しかし、その結婚が、彼の運命をとんでもない方向へと誘うことになる…。

鈴木ネルラ(45) 松 たか子

「白凰女子大学附属高校」の非常勤美術教師。
宮沢賢治が好きだった母の影響で、「銀河鉄道の夜」の登場人物・カンパネルラから『ネルラ』と名付けられた。その母が亡くなった後は、父、弟、叔父と同じマンションで暮らしている。
大学院で修復学を学び、卒業後はイタリアへ留学。帰国後も絵画の修復などに携わっていたが、ある出来事を機に私立高校の非常勤の美術教師となる。
感情を表に出さず、笑顔を見せないネルラだが、そのミステリアスな魅力で幸太郎の結婚観を大転換させることになる。電撃結婚した2人は、ネルラの家族と同じマンション内で新婚生活をスタート!
しかし、彼女には幸太郎に打ち明けていない大きな秘密があった…。