2006年3月5日放送
ザ・スクープスペシャル
<特集1>佐賀市農協事件の闇〜発覚!自白強要と証拠隠しの実態〜
ザ・スクープへ1通のメールが送られてきたのは2002年7月1日のことだった。
「明日、法廷で全てを明らかにします。助けてください!真実を知らせて下さい!」
それは無実の父が検察のメンツのために犯人にでっち上げられたという悲痛な訴えだった。
翌日、背任容疑で起訴されていた佐賀市農協の副島勘三組合長は、取り調べの実態を
法廷で生々しく証言した。
「自白調書の8割は検察官の作文です。否認すると“ブチ殺すぞ!”と脅迫されました。」
任意性に疑いがあるとして、証拠採用されなかった自白調書。
さらに、息子たちの執念の調査によって、副島さんのアリバイを証明する“無実の証拠”が検察によって押収され、隠されていたことが発覚した。
<特集2>布川事件38年目の真実
〜ダンボール9箱に隠された無実の証拠〜
今から39年前、代用監獄につながれた桜井昌司さんは、捜査官に読まれないように
暗号をまじえて、こんな獄中日記を書き残している。
「嘘を話せば命があり、真実を話せば死さえもある。戦争よりひでえや…」
ある日突然、身に覚えのない強盗殺人容疑で逮捕され、無期懲役の実刑判決が確定して
しまった桜井さんと杉山卓男さん。自白は強要されたものだとして無実を訴え続けている。
再審開始という“開かずの扉”を開かせる鍵は、検察倉庫に眠っているダンボール9箱に
ある。事件から30年以上たって、検察が「見当たらない」としてきた
“無実の証拠”がついに姿を現した。
そして、そこには真犯人の存在を示す証拠も検察によって隠され続けていたのである。