5月15日放送

終戦60年・ベトナム戦争終結30年特別企画
検証!終わりのない戦争 知られざるヒバクシャたち

今回の特集では、外電など一部素材についてネット配信の許可を
得られなかったため、残念ながら動画配信は休止させていただきます。



<第1部>ベトナム戦争終結から30年 〜枯れ葉剤がベトナムに残したもの〜 〜狭山事件42年ぶりの真実〜

今年4月30日、ベトナムはサイゴン陥落30年を迎えた。
終戦後、目覚ましい経済成長を続けるベトナムだが、その一方で戦争の爪痕が
色濃く残っている。戦争中、ゲリラが潜むジャングルを一掃するために大量に散布された枯れ葉剤「エージェントオレンジ」。
その中には、わずか7グラムでニューヨーク中の人を殺せると言われる猛毒
ダイオキシンが170キログラム以上も含まれていた。この恐怖の化学物質は数百万人とも言われる人々の肉体を、土壌や水を汚染していった。
あれから30年経った今も、枯れ葉剤を浴びた人々の子供に先天的障害児が
続出、さらに食物連鎖によって汚染を免れた人々にも拡大しつつある。
番組ではベトナム、アメリカの今を緊急取材。これまでザ・スクープが取材してきた膨大なVTRも交えて、恐怖の実態を徹底検証する。
あれから30年・・・ベトナム戦争は今も終わっていなかったのである!



第2部>イラクでベトナムの悪夢再び!? 〜検証!恐怖の劣化ウラン弾〜


ベトナム戦争から16年、「枯れ葉剤の悲劇」はイラクを舞台に繰り返された。
新たな環境汚染の主役は放射性廃棄物から作られた劣化ウラン弾である。
この「もうひとつの核兵器」は、1991年の湾岸戦争で約95万発投下され、
約320トンもの放射性廃棄物がイラク全土にばらまかれた。

1995年頃から、イラクには小児ガンや白血病の子供たちが続出。
一方、戦争に参加したアメリカ兵43万人も被爆し、「湾岸症候群」に苦しむ
帰還兵は約15万人。終戦後に生まれた湾岸ベイビーの先天的障害率は67%に達すると言われる。しかし、米国政府は劣化ウラン弾の影響を一貫して否定、2003年のイラク戦争でも国際的非難の中、躊躇なく使用に踏み切った。

現地調査した慶応大学・藤田祐幸助教授によれば「イラク全土が永久に放射能に汚染され、もはや人が住める状態ではない」という。もちろん、自衛隊が 駐留するサマワでも高濃度の汚染が確認されている。そして、去年2月、 サマワで復興任務に就いていた米兵たちの尿から劣化ウランが検出された。
被爆症に苦しむ帰還兵は言う。「政府は真実を隠している。サマワ全体に放射能の砂埃が舞っていて、自衛隊員がそれを吸わずに生活することは不可能だ。」






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