9月21日放送のディレクターズアイ 

9月21日放送 ディレクター/田中伸夫
【仙台点滴事件第7弾】

今回の放送は直前になって、スクープになるはずだった内容を落としました。

専門家からのインタビューも取れて、これまで誰も指摘していない決定的とも言える内容でした。しかし、最終的に落とした理由は、放送するにはもう少し追加の取材が必要だと分かったからでした。最後まで事実確認、裏付け取材することが大切なことを改めて思い知った次第です。その内容については、機会を待って放送したいと考えています。

この仙台筋弛緩剤点滴事件の取材を始めたのは、2001年1月9日。

あれから1年9ヶ月。取材メモは20冊になりました。

この間、もちろん他の企画取材も手がけていますが、私自身、一つの事件をこれほど長期に追ったのは初めてのことでした。しかし、これまで7回、毎回、新しい事実を発見することができました。そのこと自体、この事件が謎だらけで、誠におかしな事件だという証拠ではないかと思っています。

当初、私も他のマスコミと同様、警察発表のまま「守犯人説」にたって「なぜ彼は犯行に至ったのか?」を探る報道をしたのでした。しかし放送直前に「否認」のニュースが入り、同時に放送したところ、クリニック関係者から連絡が入り、私たちは初めてクリニックの驚くべき「実態」を知ることができたのでした。そしてそこから、警察発表に頼らない「何が真実なのか?」という取材が始まったのでした。

いま、事件を伝えるマスメディアはほとんどありません。唯一、地元メディアが週二回の法廷のやりとりを報道していますが、独自に調査、検証しようという姿勢はほとんど見られません。きっと事件担当者も変わって、追及したくても、できないが実情なのかもしれません。
そして、そういう「ザ・スクープ」も毎週放送という「場」がなくなり、事件の決着をきちんとお伝えできるかどうか、お約束できなくなってしまったことを本当に残念に思っています。

しかし、今後も必ずや事件のウォッチを続け、機会を見つけて、ご報告していきたいと思います。

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