3月2日放送のディレクターズアイ
3月2日放送 リサーチャー/堀信
【偽1万円札「和D-52号」】
今回の取材で、初めて偽札を手にした。透かしは見える。色も似ている。印象としては、「精巧に出来ている。一見して見分けるのは難しい」というものだった。 しかし、取材を進めると、かなり稚拙な作りであることが判明した。偽100ドル札・スーパーKの鑑別機を製作した松村喜秀社長によると「本物を10とすると、この偽札のレベルは2程度」という。
では、レベル7~8と云われる偽札はどのようなものか?現在、最新最高の偽100ドル札は、松村社長が見つけた「スーパーM」。本物と比べて、紙も、印刷方法も全て同じ、デザインが一カ所数ミクロン違うだけというものである。大きな印刷工場で、50~200人で作り上げる代物らしい。また、一カ所デザインが違う理由は、偽造グループが、本物と見分けるためにわざと変えているそうである。このレベルの1万円札が流通したらと考えると、恐ろしい。
今年は、ワールドカップも開催される。多数の国から大勢の人達が、日本を訪れる。当然、偽札も入ってくるだろう。きっと、スーパーMなどは何の疑いも持たれずに両替されるはずだ。また、最新の印刷技術を駆使した偽1万円札も使用される可能性がある。流通業に関わっている方々は、くれぐれも気をつけて欲しい。客から渡された札を、お釣りを渡される前に、よく見るという行為はすでに失礼ではない。また、偽札鑑別器がついたレジの開発等のハード面での対策も今後は必要だろう。
沖縄サミット開催を記念して作られたお札が2000円札。かなりのハイテク札で、偽造は難しいという。ただ、2000円札が財布の中に入っている人はほとんどいないはずだ。ろくろく流通もしていない。ホログラムを使用したり、プラスチック製だったり、ハイテクインクを使ったりと、各国でも、偽札防止に躍起になっている。なぜならば、偽札が大量に出回ると、その国の経済が破綻するからである。日中戦争でも、日本軍は中国の偽札を大量に偽造し、中国経済を疲弊させた。ヒトラーも大量の偽札を製造していた。スーパーKも、スーパーMも同様である。悪の枢軸国が、経済テロを米国に仕掛けているといわれている。
大不況に喘いでいる日本経済ではあるが、他国に比べればまだまだ金満国家、その上、アメリカべったりの政策をとっている。今後、日本が狙われる可能性は大きい。すでに、現行の1万円札は18年が経つ。流通もしない2000円札を製造するくらいなら、1万円札を改刷すればと考えるのは、我々スタッフだけではないだろう。一刻も早い紙幣の改刷が望まれる。