2月16日放送のディレクターズアイ
2月16日放送 ディレクター/田中伸夫
【仙台点滴事件第6弾〜証言の重みを問う】
■証拠隠滅工作について
なぜこれほどまでに、食い違うのか。 どちらかが真っ赤な嘘をついている。まるで「偽証罪」が、この世に存在しないような錯覚を覚える。赤い針箱を持ち出し…証拠隠滅疑惑は、「本格捜査に着手するきっかけ」だったと捜査当局が位置付けた重大な出来事である。言いっぱなしではない証言、「証言の重み」をもっと感じさせる取り組みがこの法廷には必要ではないかと考える。
■高城侑太君の急変、死因の真相
始めに、放送後、お医者さん、薬剤師の方から、ご意見の電話を頂きました抗生物質の使用について。時間の関係で、番組では触れられなかったのですが、9月18日、入院後、侑太君に抗生物質パンスポリンの皮膚テスト、いわゆるショックを確かめるための豆注射はされた形跡はありませんでした。また、過去に処方があったかについては、カルテがないので正確には把握できません。
しかし、9月前に北陵クリニックを受診したのは7月だったといいます。母親の記憶では、豆テストをされたのは1歳半ころの時1回だけだったということでした。パンスポリンはじめ抗生物質は適性に使用されていれば、何ら問題のないことは言うまでもありません。侑太君の急変・死亡は、実は、事件の中では重大な意味があります。というのは、外部の医療機関が北陵クリニックに注目するきっかけになっていたからです。2月8日第36回公判では、仙台市立病院の中川小児科部長(当時)は証言の中で「北陵クリニックからの搬送がおかしい」と報告が来たのは、9月の侑太君の搬送がきっかけだったことを明らかにしました。また「2本目の点滴」については、「全く知らない」と証言しました。
半田郁子医師も、「2本目の点滴」については、守被告の逮捕後に、家族から聞いたと証言しました。急変の原因が、「2本目の点滴」にあることはかなり分かってきましたが…。
検察・警察の捜査は、到底納得のいくものではありません。ご遺族は、捜査当局を信じて、あらゆる協力と記憶の限りの事実を正直に述べたはずです。その信頼を裏切ることのない捜査を誠実に尽くすべきだと考えます。