グランプリシリーズ最大の見どころは、各種目４０名近い出場選手のなかから、誰がグランプリファイナルに進めるか？ということ。
　２００５年、２００６年と日本選手が５名も残り、注目を集めたファイナル。世界のトップスケーターが一同に会するということで最も見ごたえのある一戦だが、ファイナル以前に６戦あるグランプリシリーズも、ぜひ見逃したくない。一試合ごとの順位でファイナル進出のためのポイントが得られるため、誰が残っていくか、誰が脱落していくか、スリリングな展開を毎週毎週楽しめるからだ。

　ファイナルに進出できるのは各種目とも、たった６名（６組）。
　選手は各試合でとった順位にそれぞれポイントが与えられ、出場した試合（１選手２試合まで）のポイント数の合計で、上位６名がファイナリストに選ばれる仕組みになっている。
　各順位に与えられるポイントは以下のとおり。

　例えば昨年の男子シングル、ブライアン・ジュベール（フランス）はフランス大会とロシア大会で１位。１５＋１５で合計３０ポイント獲得。高橋大輔はカナダ大会で２位、日本大会で１位。１３＋１５で合計２８ポイント獲得、となる。
　たとえ一試合で高得点をたたき出して優勝しても、もう一試合で大きな失敗をするとファイナルには残れない。例えば昨年はカナダ大会で優勝し１５ポイント獲得したジョアニー・ロシェット選手（カナダ）も、フランス大会では表彰台を逃す４位で９ポイント。合計２４ポイントでファイナル進出は逃してしまった。
　一発勝負に強い選手ではなく、コンスタントに良い成績を上げられる選手、真の実力者が勝ち残れるシステム、といっていいだろう。

　ファイナル進出のためのボーダーラインは２４ポイント前後と予想される。２試合戦って２度表彰台に乗ったとしても３位が２回（２２ポイント）では厳しい。一度は優勝、もう一度も３位までに入っておきたい（２６－３０ポイント）ところだ。逆に優勝がなくとも手堅く２位、３位を一度ずつとっておけば（２４ポイント）ファイナルが見えてくる可能性もある。

　ちなみに昨シーズンの上位陣獲得ポイントは以下の通り。今年も一戦が終わるごとにポイント表をチェックしてみよう。