ルソン島の幹線道路を行き交う三輪バイクは、人々の最も身近な乗り物です。日本の文字が残ったままの中古トラックや、フィリピン名物といわれるタクシーバス・ジープニーも行き交います。発展途上にあるこの国では、どれも大切な交通機関です。
ルセナという物流の中継地に着くと、様々な車がひしめき合う交差点に出くわしました。道を行く人たちの表情も活気に満ちています。
町で一番繁盛しているというのが、自動車の修理屋です。三輪バイクのタイヤ交換が行われていました。「一台一台が、町の人たちの大事な足なのだ」と、若者が胸を張ります。使っている部品はほとんどが日本のメーカーのものだそうです。
75歳だという店主が、「戦争中は憎んだこともあったが、日本は今、兄貴のような存在だ」と目を細めます。交差点に漲る活力に、この国の明日を想います。

♪　Opposites Attract / Juris