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約束守ったぞ、少年。

投稿日:2021年01月17日 09:25

「ねぇきみたち、仮面ライダーみてる?」

 

 

「みてるよ!!」

 

1番元気な少年が答える。

 

 

そして少しマセた少年が次に答える。

 

「見てないよ、そんな子供番組。」

 

誇り高き少年は、

 

自分が子供であることを認めない。

 

完全なる塩対応。

 

 

 

ならば次のクエスチョン

 

「ねー ゼロワンだったら、

どのライダーが好き?」

 

 

「ゼロワン!!」

 

先程の元気な少年が、さらに元気に答える

 

 

「はぁ?バーニングファルコンだろ」

 

ちょっとまった!とばかりに

 

塩対応くんが口をはさむ。

 

 

「私は滅推しだ!」

 

盛大に唱えたい異議を、

 

私はぐっと飲みこんだ。

 

 

 

そんな私をよそにバトルは続く

 

「ゼロワン!」

 

「バーニングファルコン!」

 

「ゼロワン!!」

 

「バーニングファルコン!!!」

 

やたら熱いじゃないか、塩対応くん!

 

 

 

そして、舌戦を遮るように言った

 

「ねえ、兄ちゃんさ、

 

今から仮面ライダーになるための

 

試験受けに行くんだ」

 

 

「ほんとに!?仮面ライダーになるの?

 

すげー!」

 

バトルの勢いそのままに

 

元気くんがはしゃぐ。

 

 

  なれるわけないよ。そんなの。」

 

塩対応くんがうつむいてつぶやいた。

 

 

 

わかってるよ、塩。

 

キミ、誰よりも

 

ライダーに憧れてるんだろ?

 

 

 

「じゃ、約束だ」

 

「え?」

 

「俺、絶対仮面ライダーになるよ。

 

だから俺が変身したら

 

一番に応援してくれよな」

 

「わかった。。」

 

 

約束をした彼は、目を合わせないまま

 

少し耳を赤くしていた。

 

 

 

約束守ったぞ、少年。

 

 

 

岡宏明

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敬意を払って”大人の宝物”を楽しもうとおもう。

投稿日:2020年10月18日 09:25

続・第0章

 

 

その刹那、

 

手からブレイラウザーが滑り落ちる。

 

そこは橋の上。

 

父も私を背負った体では

 

到底ブレイラウザーの自由落下速度には

 

追い付けない。

 

そして私は手からすり抜けた宝物が、

 

うねる渓流に飲み込まれるまでを、

 

ただじっと見ていた。

 

現役のボクサーは、相手のパンチが

 

スローモーションに見えることがあるという。

 

極度の緊張と集中力で、

 

当時の岡園児の目にも

 

ブレイラウザーの落下が

 

スローモーションに見えていた。

 

そして騒がしいセミの声と、

 

川の流れの音にかき消され、

 

ブレイラウザーが着水する音は

 

聴こえなかった。

 

 

 

命ともいうべき剣を失ったことを実感し

 

ふと我に返った私はたまらず泣き出す。

 

───今怪人が襲ってきたら大ピンチじゃねぇか!

 

下山後、父を伴い必死に川を探したが、

 

ついぞおもちゃは見つからなかった。

 

私の人生初の挫折である。

 

 

 

不思議なもので、

 

おもちゃを買ってもらった喜びよりも

 

おもちゃを無くした悲しみのほうを

 

よく覚えている。

 

 

 

今の現場で聖剣を落とすことは

 

絶対にあってはならない。

 

敬意を払って”大人の宝物”を

 

楽しもうとおもう。

 

 

岡宏明

 

 

 

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