今月のテーマは「福島の現状と原発再稼働」でした。
東日本大震災に伴う福島の原発事故から、まもなく9年になります。
毎年、朝まで生テレビでは、3月11日を前にこのテーマを取り上げています。
※渡辺宜嗣さんは「スーパーJチャンネル」の取材のためお休みで、佐々木亮太さんと進行を担当しました
折しも今、国内外で新型コロナウイルスの問題が報じられています。
田原さんは番組内で「震災後の日本の状況と重なって見える」と仰いました。
未知のウイルスという「よく分からないもの」を前に、
実際、マスクなどの買い占めが起き、日常に変化が起きています。
単に並列して語れることではありませんが、
9年前の、目に見えない放射能に対する畏れや焦り、科学的根拠をめぐる見解の相違など。
「よく分からないもの」に対しては、
いつだって個の向き合い方が試されている気がします。
怖がったり、怒ったり、誰かのせいにしたり、目を逸らしたり、
追い詰められた時ほど、負の感情がむき出しになるのではないでしょうか。
番組で、福島在住のパネリストがこのように仰いました。
「何の気なしに、小川のせせらぎを聞きながら歩いてみたら、
とても気持ちが良かった。
そういえば、最近『復興』という言葉が使われなくなった」
2011年から9年の月日を経て、日常が取り戻されつつあることへの安堵感と、
過去が忘れ去られてしまうことへのやるせなさが滲んでいました。
2020年。安倍総理は自らの会見で、
「よく分からない敵との戦いは、容易なものではありません」と言いました。
分からないのは、ウイルスなのか、政府の判断なのか、
マスクの在庫なのか、非日常に直面する自分なのか。
原発に関して言えば、廃炉の現状も、処理水の行方も、将来のエネルギーバランスも、
未だに明快な解はありません。
では、どうすれば良い?
この番組のテーマに着地して、継続していきます。
※今月は、オペレーターの新型コロナウィルス感染予防のため電話受付はお休みで、
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