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障がい者のスポーツ

投稿日:2015年06月30日 22:20

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを前、障がい者のスポーツにもスポットライトがあてられるようになってきました。それはとても良いことなのですが、2020の大会でのメダルを狙うことばかりになると、ちょっと違うかもしれないと首をかしげてしまうところもあります。今日はそのことについて書きます。

 

☆☆☆☆   ☆☆☆☆

実は私はかなり前から日本障がい者スポーツ協会の評議員をしています。おそらく1992年のバルセロナ大会や1996年のアトランタ大会、さらには1998年の長野大会、そして2000年のシドニー大会とパラリンピックを取材し、当時のニュースステーションで多く取り上げてきたことなどから、そうなったのだと思います。

障がい者にとってのスポーツとはどんな意味を持つのか、さらには、その効果はなど、たくさんのことを学ばせていただきました。

 

過日、日本障がい者スポーツ協会の評議員会が行われました。そこでどんなことが話し合われたかも含めてご紹介したいと思います。

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2020年を見据えて、様々な変化が表れてきています。

まず、パラリンピック用のナショナルトレーニングセンターが整備される話が進展してきました。今、北区西が丘にあるナショナルトレーニングセンターで共有できるものはそこで一緒に使い、足りないものは隣接地に拡張していくように話が進んでいます。これらは国の後押しを受けてのことです。

 

さらに、日本障がい者スポーツ協会の体制にも変化が出始めています。企業のオフィシャルパートナーと呼ばれる年間1000万円を出してくださるスポンサーが4月の段階で16社に増えました。またオフィシャルサポーターと呼ばれるその下の階層の協賛企業も16社が決まりました。合計32社から協賛をいただいていることになります。昨年が29社でしたので、少しずつ増えていることになります。

 

協会も事務局長と37名のスタッフの体制が取られるようになり、対外的対応を行う常務理事が1名増えて、2名体制になりました。

 

また、日本財団は100億円の予算で障がい者スポーツを支援する体制を作ったようです。アスリートが競技に集中するための環境整備、パラリンピックの普及や啓発などン力を入れていくとしています。

 

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また、障がい者スキー連盟には、冬季五輪のスキーのメダリスト猪谷千春さんや三浦雄一郎さんにもかかわっていただくようになったそうです。

水泳界では、全盲のスイマー、パラリンピアン協会の会長河合純一さんが健常者の団体と考えられていた日本水泳連盟の理事になったということも伺っています。

今、劇的な変化がいたるところで起きていて、あらゆるところで、東京パラリンピックを成功させるためにはどうしたらよいか、すべての会場を満員にするためにはどうしたらよいのかと、今から知恵を絞っているようです。

 

さて、こうした変化とは別に、ちょっと気になることがありましたので、発言させていただきました。

パラリンピックでメダルを獲るためにどうしたらよいかという点にのみ意識が言っていますが、果たしてそれでよいのでしょうか。オリンピックもそうですが、メダルを獲ると同時に、国民がスポーツや運動に親しんでいく必要があります。これから2020年に向けてはきっと国民の一人一人に対しても、スポーツや運動の大切さを意識していく大切さが強調されるようになっていくことでしょう。

障がいを持った人にはなおさら運動やスポーツで体を鍛える必要がある場面が少なくありません。たとえば車いすの人が、椅子からベッドに移るとき、椅子からトイレに移るとき、自動車の座席に移るとき、よいしょと、体を支えるための腕の筋力が必要になってきます。そうした、失ったものではない、今あるものをきちんと整えておくことが重要になってくるのです。

日本の健常者の場合、成人の週一回のスポーツ実施率は現在47%です。

障がいを持っている人の場合は、これがなんと18%です。

スポーツや運動をすることでメンタルヘルス的にも、うつ病になりにくいとも言われています。

障がいを持っているから運動やスポーツをしない、ではなく、だからこそ運動をするというムーブメントが必要なのではないでしょうか。

 

この発言に対して鳥原会長が大変素晴らしい反応を見せてくださり、これからはそこもチェックしていくような体制をとっていきたいとおしゃってくださいました。

 

障がいを持っているとはいえ、アクティブで楽しい人生を送るという意味でも、積極的に人生に運動やスポーツを取り入れていってほしいと思っています。

 

 

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男女で行うシンクロ 面白いのなんのって・・・

投稿日:2015年06月29日 05:09

女性だけの競技と思われてきたシンクロナイズドスイミングが変わります。

7月下旬からロシアのカザンで行われる世界水泳から、シンクロナイズドスイミングに男女のミックスデュエットという新種目が加わります。

日本からは安部篤史さんと足立夢実さんが出場することはご存じの方も多いと思います。

それでは各国の代表はどうなっているんでしょうか?

これがすごい!!

各国の代表の模様を報道ステーションで一挙ご紹介いたします!

これは本当に見逃せないと思いますよ!

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フランス代表として、あの水の妖精といわれたビルジニ・デデューが二人の息子のママとなって36歳で復帰を決意。
世界水泳ソロでは芸術点で審判全員が10点を出し、前人未到の3大会連続金メダルを獲得した伝説のスイマーです。

ミックスデュエットのパートナーとなるのは、米国ラスベガスでショーに出演しているブノワ・ボウフィスさん。36歳です。

彼女の復帰に掛けるトレーニングをフランスにて取材。

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さらにはスペインからはこれまた男の子を出産してジェマ・メングアルが復帰。

なんと、彼女は38歳になっていました。お相手は20歳のパウ・りべス。熟女が若者をリードする演技といった感じで、何やらなまめかしさまで感じます。

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ロシアはご覧のように20歳なったばかりの若い男性、アレキサンドル・マリツェフと18歳の女性、ダリナ・ヴァリトワのコンビ。

なんと、この二人が脚の形がそっくり。本当に驚きました。

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イタリアのジョルジオ・ミニシーに君はご覧の通りのイケメン君。

父が国際審判、母が元イタリア代表選手で今はコーチ、兄弟姉妹もシンクロをしていて、なんとキャリア15年。

テクニカルとフリーで、相手の女性が変わりますが、二人ともベテランのナショナル選手。なかなか情熱的な演技を行います。

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さらには男子シンクロ界レジェンドともいえるビル・メイも復帰。その16年前の映像も公開です。ついでの私の16年前の姿も出てきますよ。

ビルは全米選手権のデュエットで優勝しながら、オリンピックや世界水泳に、「男性である」理由で、出場をすることができませんでした。

ですから今回の世界水泳でミックスデュエットができたことを最もよろこんでいるはずです。

今年36歳。どんな演技を見せてくれるのでしょうか。

 

今回取材をしながら感じたことは、このミックスデュエットができて、シンクロナイズドスイミングという種目はがぜん面白くなってきたということです。

芸術的な表現の幅が広がり、今までの合わせるシンクロというイメージが変わってしまうほどです。

スポーツがさらに芸術的に進化する可能性をはらんでいると言えるでしょう。

フィギュアスケートのようにおばさま方の興味を刺激して、水泳会場に入場のための列ができる日も近いかもしれませんよ。

今回の番組を作りながら、私はかなりノックアウトされてしまいました。

本当に世界水泳が待ち遠しい・・・その前に、報道ステーションで皆さんにしっかり見ていただかなくては・・・

放送日が決まり次第、またご連絡します。

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体罰についての興味深い研究・・・

投稿日:2015年06月02日 17:07

全柔連で体罰やセクハラを防ごうと冊子を作りました。私もこの制作に少しばかりお手伝い。
柔道のような武道はそれ自体に力でねじ伏せる要素を含んでいるだけに、暴力根絶といっても一筋縄ではいきません。明治時代に柔術から柔道を作った嘉納治五郎師範は、技の習得と徳の習得は別物であるといっています。

柔道が強い人は、イコール「徳」が備わってわけではないということです。

技術の鍛練と同時に、講話によって徳育をしていく必要を説いています。

スポーツ界から暴力をなくしていくために、まずは柔道から襟を正していかなくてはと、全柔連のコンプライアンス委員会やMINDプロジェクトの皆さんは一生懸命改革に着手なさっていますが、まだまだ勘違いされている市井の道場指導者もいらっしゃるようで、残念でなりません。

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ところで、暴力に関して興味深いブログを拝見しました。

脳の研究をされている篠原菊紀教授のブログです。
http://higeoyaji.at.webry.info/201304/article_3.html

篠原教授にご許可をいただき、以下にブログの内容を転載いたします。

★体罰容認の方々が引用するガンノエさんの研究。
・保守的なプロテスタントの家族と他の家族では、思春期初期の適応に与える父親の権威主義の影響が異なる。権威主義的な養育は、保守的プロテスタントではない家庭では内在的外在的問題を増やす直接的な要因となるが、保守的プロテスタント家庭ではそうはならなかった。一方で、親が宗教団体に加入することは、権威主義的養育が適応を阻害するのを和らげそこなう。こどもの能力を高めるのを援助する上で特に保守的プロテスタントの家族過程を理解することが大切。(Gonnoe 2006)
・たたくことは4~7歳の子と黒人にとってけんかを少なくし、8~11歳の子と白人ではけんかを増やす。6歳以下ではたたくことが攻撃性を高める証拠はない。8~11歳の片親の白人家庭だけが攻撃性を高める。子ども自体と家族状況がたたくことが害になるか予防的になるかを決める(Gonnoe 1997)。

★関連論文を調べると、
◎たたくことや体罰は攻撃性、問題行動、精神疾患などを増やすのか?
・他の要因を除去しても三歳での体罰が5歳での攻撃性を増す。たたく程度の体罰でも子どもの攻撃性を増す(Taylor 2010)。
・2004-2005年にかけて集められたアメリカ成人34653人のデータから、体罰(虐待を除いて)は、気分障害、不安障害、薬物乱用、人格障害のリスクを1.36-2.46倍にすることがわかりました。これは社会人口統計学的な因子や破壊的な家族史などを考慮してうえで導かれた結果です。気分障害、不安障害など臨床介入の対象となる障害(1軸障害)の2-5%、人格障害などの2軸障害の4-7%がひどい体罰に起因することもわかりました。この研究では収入が少ない方が、高卒以下の方が体罰が少ないとの結果も出ていて興味深い。(Afifi 2012)

・どの人種や民族でも初期の問題行動はたたくことを増やし、初期にたたくことは問題行動を増やす(Gershoff 2012)。
・一歳のときの母の叩きは三歳の時の子どもの攻撃性がより高くなることとかかわる。三歳の時の叩きは5歳までの攻撃性の増加を予測する。一歳初期の母親の叩きは子どもの問題行動を予測し、母がやさしくとも叩きをすることがまねくネガティブな結果を中和しない(Lee 2013)

・従来の相関係数rを用た研究では、たたくことや体罰と問題行動(内、外)、認知機能に有意な関係がありその影響は小さくなかったが、相関偏相関prを用いて解析したところ、叩きや体罰と問題行動(内、外)、認知機能に有意な相関はあるがその影響は小さくなった。したがってその影響は限定的(Ferguson 2013)。

・一歳の時のたたきは三歳の時のたたきと問題行動の外在化を増やす。三歳の時のたたきは5歳の時の内在的問題と問題の外在化を増す。一歳の時のたたきと5歳の時の行動上の問題は、3歳時点での叩きの継続に圧倒的に影響する。一歳の時のたたきと3,5歳の時の認知機能にかかわりは見いだせなかった(Maguire-Jack 2012)

・ひどい叩きを経験している子どもは、母親が報告する問題行動のレベルが高い。叩きは問題行動に先立ってか同時にかに起こり、問題行動の結果、叩きが起こるわけではない。ある年の緩い叩きは翌年のひどい叩きのリスクファクターになる。(Lansford 2012)
・人種や民族によって叩きの頻度は異なったが、叩きと問題行動は一貫して関連した。どの人種、民族も、早期の叩きは問題行動を増やし、早期の問題行動は叩きを増やした(Gershoff 2012)

◎遺伝要因を考慮すべき
・非常に多くの研究がたたくことがかえって攻撃性、精神病理性、犯罪などの結果を招くことを示す一方で、たたくことと反社会的行動の関係がすべての子に当てはまるわけではないことも示されている。双子研究から、遺伝要因がたたくことと反社会的行動に影響を与えることが分かった。また特に男性で遺伝要因と体罰が関係することが分かった(Boutwell 2011)。

補足:反社会性の遺伝率(男性思春期)63%、家庭環境17%、家庭外環境21%
・これまでの研究から親がたたくことと、子どもの自制心が問題行動の顕著な要因として指摘されている。双子を使った遺伝学的な研究から、この三者の関連は多義的であり、問題行動、体罰を受けること、自制心それぞれに遺伝要因が影響し、またその交互作用にも遺伝要因がかかわる(Barnes 2013)。

・行動抑制は極端な寡黙に特徴づけられる内在化した問題で、問題行動の外在化を防ぐ可能性がある。養育スタイルは子どもの行動抑制と問題行動のこうしたかかわりによって左右されうる。14~24か月のころ研究室で行動抑制と診断された113人について、7歳の時の母親の養育スタイルと4,7,15歳の時点での内在化または外在化した問題についての母親の自己申告を評価した。4歳時点での内在化した問題は、寛大な養育態度で育てられた行動抑制を有する子どもでもっとも多かった。さらに、権威主義的な養育態度は内在化する問題を増やすのを抑制し、外在化する問題を減らした。子ども期から思春期にわたる問題行動のパターンを縦断的に調べる場合、子ども自体と環境のふたつの因子を考慮に入れることが重要だ(Williams 2013)

◎そのほか
・体罰の効果はどういう行動に対してのものか、親としてどう位置づけられているかで決まる。体罰を重ねることに何の意味もない一方で、体罰の使用が必ずしも貧しい結果を生むとは限らない。権威主義的、命令的なのはもっと悪い(Simons 2012)

・体罰を防止する試みを行う場合、家族内で同時に起こっている攻撃性に留意すべきだ。近親者への暴力、小さな暴力、身体的ではない攻撃が子どもに体罰を行う家庭では増えている(Taylor 2010)

・昨年一年で16%の子供がひどいあるいは潜在的な虐待的しつけをうけた(Runyan 2010)。

・幼児期に虐待を受けた経験のある母親は幼児を1.5倍たたく(Chung 2009)世代間連鎖か遺伝要因の共有か。

・たたくと反社会的行動が増す関係は再確認されたが、このパターンは言ってきかすことや心理相談でも見られ、権利の制限や自分の部屋に入らせることでも部分的に当てはまった。問題行動の背景要因を考慮するとどの戦略も変わらない。方法よりいついかように行うかが重要(Larzelere 2010)。

★まとめ
・体罰は問題行動をふやすとする論文が多い。
→すくなくとも体罰で問題行動をおさえることは難しそうだ。
・個人の遺伝子、家庭の文脈によって体罰が問題行動を減らすこともある。
・遺伝要因(子と親)と、遺伝要因が環境によってどう発現するかを考慮して研究していく必要がある。
→反社会的問題行動の遺伝率が6割程度あり、家庭環境の影響が二割弱、家庭外環境が二割強とすれば、たたこうが指導しようが、どうやってもうまくいかない感覚を社会としてはそこそこ持っておく必要がある(例:うつ傾向:40%、親や教師評定自閉症傾向:7~8割)
→反社会的問題行動の出現を想定した社会づくりが必要。
→そうするとぐるっと回って罰系(体罰である必要はない)と伸ばし系のバランス、もっと大切なのは社会的支援体制が必要。

個人ベースでは、
・痛み回路がこころの痛みの理解でも共有され、他者の痛みの理解でも使われ社会的共感性の基盤をつくる。
・罰系学習(扁桃体系)と強化学習(線条体系)は異なる。
・前者は一発学習、行動消去に効き、不安様行動を伴う(扁桃体ではノルアドレナリン、分界条床核ではグルタミン酸系、島ではドーパミン系・嫌気)。
・後者はこまめな学習、行動獲得にかかわり不安を抑制する(線条体ではドーパミン系、分界条床核ではGABA系)。
・単純課題は罰系が効く、ちょっと複雑な課題では報酬系。クリエイティブな課題ではどっちもきかない、むしろ阻害要因となる。
・損失と報酬の比は2~2.5:1くらい(カーネマンら)。
・努力と才能、褒めるなら努力の方(ドゥエックら)。

一発叱ったら三回以上褒める感覚で、褒めるなら努力の方に重きを置く感覚で育て、自発化を待つ。
ま、当たり前のお話し。このとき、親や社会の介入で子どもがどうにかできるなんて直線的に思わん方がいい。どうにもならないというわけではなく、なるようになるしなるようにしかならない。親は鷹揚に構えていい。

以上

 

 

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