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日本大学アメフト事件の奥にあるもの

投稿日:2018年05月24日 17:15

今回の日本大学のアメフト騒動を見ながら、「やはり日本にはスポーツが本当の意味で根付いていないのだなあ」という思いを強くしました。

しかし、その反面、今回の問題がこれだけ大きく取り上げられたということは、本当のスポーツの意味を分かる人たちが増えてきているということだと胸をなでおろす部分もありました。

個人的に強く感じた二つの点を、ここで書いてみたいと思います。

 

1

 

スポーツの歴史を紐解くと、そこにはスポーツに内包される「高潔さや品位」といったものが存在していたことがわかります。だからこそ、スポーツは紳士が行うべきものとして愛好されてきたのです。この「高潔さや品位」という言葉は「インテグリティー Integrity」と言われ、最近、2020年を前に、日本のスポーツにも強く求められるものとして注目されるようになってきました。

「インテグリティーと言っても、よくわからない!」

「そもそも、スポーツなんて、勝つか負けるかなんだから、そんなきれいごとは言っていられない!」

「肉体労働のスポーツに高潔も品位もあるものか!」

そう思う方もいらっしゃるでしょう。

しかし、スポーツからこのインテグリティーを除いてしまうと、スポーツ自体が成り立たなくなってしまうのです。いわばスポーツを行うための前提条件、約束事のようなものです。

たとえば、

★八百長や不正操作を行わない。

★チート行為(だますような行為)は行わない。

★ドーピングはしない。

★ハラスメント行為はしない。

★人種差別はしない。

★贈収賄を行わない。

★スポーツの自治に対する外部からの圧力は受けない。

★スポーツ団体のガバナンスが正しくおこなわれていること。

 

このように列挙するとなんとなくわかっていただけるかもしれません。

今回の事件には、このインテグリティーが著しく欠けているのです。すなわち、スポーツの前提条件を理解しないままに、スポーツが行われていたのです。

 

もう一つ。

日本独自のスポーツ風土も、今回の事件のバックグラウンドにあります。

日本のスポーツは明治時代に学校体育から始まりました。軍隊組織を模して行われてきた体育教育においては、指導者は教員であり、行うのは生徒です。そこには歴然としたヒエラレルキーがありました。当然、教員は生徒に対して命令口調で指導を行い、生徒はそれに口答えすらできずに従ってきたのです。

時代が変わってもこの形は残滓として残っています。

監督やコーチは上から目線で指導、選手は盲従。

目上の人は指導者だけではありません。学年による上下関係も強く残り、上級生が下級生をいじめる等、スポーツ界では至る所でハラスメントが行われている状態です。

 

スポーツの意義とはなんでしょう。

昨年3月に策定されたスポーツ基本計画の本文にこんな文章があります。

<スポーツは「世界共通の人類の文化」であり,国民の成熟した文化としてスポ ーツを一層根付かせ豊かな未来を創ることが,スポーツ振興に携わる者の最大の 使命である。 スポーツの「楽しさ」「喜び」こそがスポーツの価値の中核であり,全ての人 々が自発的にスポーツに取り組み自己実現を図り,スポーツの力で輝くことによ り,前向きで活力ある社会と,絆の強い世界を創る。>

 

今回の事件は、この文章を最初から最後まで覆していると思いませんか?

 

「日本のスポーツは何かがおかしい」と感じて40年以上、情けないと思いながらスポーツにかかわる仕事をしてきましたが、ある意味、この事件をきっかけに、全てが変わってくれるといいなと思っています。

膿はすべて出し切ってしまいたい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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