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平昌オリンピック 第3弾 銀メダルと金メダルをわけるもの

投稿日:2018年02月13日 15:08

平昌五輪は4日目にしてメダルラッシュ。

フリースタイルスキー男子モーグルの原大智が銅メダル。強風で着地に失敗する選手続出の中で底力を見せました。

髙木美帆さんがスピードスケート女子1500mで銀メダル。3000mに続いてこのオリンピックの大舞台で、平地での自己ベストを更新。見事です。

そして、髙梨沙羅さんがジャンプで銅メダル。2本目は自分自身、納得のいく会心ジャンプだったそうです。

それぞれが見事なパフォーマンスができてのメダルです。拍手を送らずにはいられません。

 

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もう少しこうだったら・・・「たられば」を言えばきりがありませんが、何が一体金メダルと銀メダルを分けるのだろうかとスピードスケートを見ながら考えてしまいました。

髙木美帆さんのタイムは平地での自己最高記録です。この大舞台でこの記録は文句なし。ただ、それよりも0.2秒ばかりオランダのイリーン・ブストが速かったということなのですが・・・・

今シーズンワールドカップを転戦して、髙木美帆さんの1500m4戦での優勝シーンを見てきただけに、本人の悔しさや呆然とした気持ちも少しわかるような気がします。

確かにオランダの女子選手の本番一本にかける気持ちの強さには圧倒されるものがあります。小平奈緒さんのオランダ留学時のコーチだったマリアンヌ・ティメルは「相手を殺すような気持ちで挑め」と教えてくれたといいます。しかし小平さんはどうしてもそのような気持ちになることができず、古武術の「相手がいてもいなくても同じ、自分の滑りをするだけ」という境地に至ったといいます。

狩猟民族のDNAの中に刷り込まれた食うか食われるかのぎりぎりの戦いの中で培われてきたすさまじいばかりの闘争心。会場のプロジェクターに映し出されるレース中の彼女たちの表情は獲物を狙う獰猛な獣のようです。レースが終わればにこやかに笑顔を振りまく、そのギャップの激しさにファンはまたノックアウトされるのでしょう。一方我々日本人の中に流れるのは農耕民族のDNA。彼女たちのメンタリティーを理解するにはなかなか難しいものがあります。

さらにはスピードスケートがプロスポーツとして確立しているオランダでは、五輪で金メダルを取れば億単位の収入が見込まれるようです。オランダの女子選手はここまで3000mの表彰台独占、1500mでは1位と3位と圧倒的な強さを見せつけています。

 

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<左:髙木美帆さん 右:イリーン・ブストさん>

今回1500mで髙木美帆さんを破って優勝したブストはこれが4回目のオリンピックです。

19歳で出場したトリノオリンピックで3000mで金メダル、2010年バンクーバーでは1500m金メダル、2014年では3000mとチームパシュートで2冠。

31歳で実力と経験を備えたつわものなのです。

しかし、昨シーズン、今シーズンは怪我もあり、ワールドカップなどでの成績は絶対王者とは言えるほどのものではなく、むしろ髙木美帆さんの活躍が目立つほどだったのです。日本のヨハンコーチは髙木美帆さんに「ブストだって同じ人間だ。彼女ができて美帆ができないわけはない」と言って、トレーニングのモチベーションを高めてきたといいます。

そのブストに火をつける出来事が2日前にありました。3000mでわずか0.08秒の差で同じオランダのカレイン・アフトレークトに負けて銀メダルだったのです。ミックスゾーンでの彼女はまさに般若の面のように怖い表情でした。そんなブストに直撃してみました。「1500mでは美帆との対決になりますね」と聞いてみると、「彼女はとてもいい選手だけれど、私は負けないわ」とニコリともせず断言したのです。ああ、怖かった~!

4大会で金メダルを取り続けるという壮大な目標のために、ブストは渾身の力を込めて1500mに臨んだのです。そして、ブストのオリンピック10個目のメダルは金メダルでした。

レースの明暗を分けたのはスタートだったかもしれません。ブストも髙木美帆さんもフライングを犯し、スタートを二度行いました。

この二度目のスタートでフライングをした方が失格という少々しびれるルールになっています。ブストは堂々としてまるで何事もなかったかのようにどんぴしゃりで飛び出していきました。

一方の美帆さんはちょっと躊躇したように見えました。この差が0.2秒になったのではないかと感じるのです。(美帆さんの大学のコーチ青柳さんもそうおっしゃっていました)

それはどうしても金メダルがほしいという強い思いと経験において、ブストが勝っていたということなのでしょう。銀メダルだった美帆さんの悔し涙も大きな経験になっていきます。心が経験を積むたびに強くなっていくように感じます。

ブストが銀メダルをバネにして金を手にしたように、美帆さんは今回の銀メダルの経験をどう生かしていくのでしょうか。

 

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それにしてもスポーツとは己を見つめ、己を知り、己の限界に果敢に挑むことだと改めて思いました。

1000m、そしてパシュートで美帆さんはどう変身していくのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

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