2011年07月31日 09:30

 こんにちは!「題名のない音楽会」舞台裏ウォッチャーのキャンディーです。
今週「題名のない音楽会」は4日間で6週分の収録をする、という強行軍でしたが、バラエティに富んだ内容で大変盛り上がりました。なかでも毎年恒例の「未来の大器」では小学6年生のピアノ・ヴァイオリン・口笛奏者3人が登場し、見事オーケストラと共演。毎回驚かされるのが、小学生にしてすでにオーケストラとの共演曲目が何曲もレパートリーにあるということ!日本の未来は明るいですよ!こちらの放送は10/2ですので、どうぞお楽しみに!

 さて本日の放送「仮面ライダー&スーパー戦隊シリーズ特集」いかがでしたか?仮面ライダー1号と仮面ライダーオーズが共演という珍しいシーンもありましたが、平成ライダーであるオーズは、初代1号に対してとても礼儀正しいんですね!アクションにそんな細やかな配慮が見られました。原作を超えた共演でも、きちんと目上の方を尊重するというヒーロー、とても素敵でした!
 しかし、やはり何と言っても音楽のかっこ良さにはオーケストラの皆さん共々しびれました。「仮面ライダー&スーパー戦隊シリーズ」をオーケストラで演奏するのはほぼ初めてなんですが、「ゴレンジャー」の「♪バンバラバンバンバンッ〜」を大サウンドで聴いた時には、体中のアドレナリンが沸き上がりっぱなしで、熱くなりました!
 そして、ささきいさおさんの歌声が当時と全く変わらないことの凄さ!こういった主題歌は、いかに原曲のイメージを変えずにできるかが生演奏する際の重要なポイントだと思うのですが、現在でも張りのある輝かしい歌声を保っていらっしゃるおかげで、今日の演奏も世代を超えて楽しめるんですよね。
 そしてそして、40年の年月を経ても色褪せることのない魅力的な音楽を書かれた作曲家・渡辺宙明さん。宙明さんは「戦隊音楽の父」と言われるほど、初期の何作も手がけられた大作曲家でいらっしゃいますが、実は番組の「アレンジバトル」やNHK連ドラ「おひさま」主題曲でもおなじみの作曲家・渡辺俊幸さんのお父様でもいらっしゃいます。
 宙明さんに作曲時のお話を伺うと、アメリカの流行音楽を取り入れられたそうです。子供向け番組だからといって品行方正な音楽をつけるのではなく、当時、大人が夢中になっていたロック(それこそ不良が聞く音楽、何て言われていた時代も!)を取り入れるという、「かっこいい」と思うことをそのまま表現したことが、今でも愛され続ける大きなポイントなのでしょう。実在しない、前例のないヒーローたちは、大人が全力で「かっこいい」と憧れる夢をいっぱい詰め込んだ作品なのですね。

 子供の頃に、いかに良質の音楽を耳にするかがその後の人生の豊かさを決める大きな要因なのだとつくづく思います。「スーパー戦隊シリーズ」の主題曲も、番組の前司会者である羽田健太郎さんが手がけられた「アバレンジャー」によってオーケストラサウンドが大きく取り上げられましたが、そういった音に抵抗なく育った子供たちが、今度はクラシック音楽にも興味を広げられればな、と思います。きっかけを作らないとですね。