2013年06月09日 09:30

 

 こんにちは。“題名舞台裏ウォッチャー”キャンディーです。

 今週、佐渡さんはパリで名門オーケストラ・パリ管弦楽団とのコンサートがありました。以前番組でもご紹介したイベール作曲「ディヴェルティメント」など演奏されていましたが、インターネットで生中継もしていたのでご覧になられた方もいらっしゃったのではないでしょうか?それにしても現地に行かずともオンタイムで演奏映像(しかもきちんとカット割りをしている!)を見ることが出来るなんて便利な世の中になりましたね。

 

 さて、今日はピアノを習った人なら必ずや一度は弾いたことのある定番曲集「ブルグミュラー25の練習曲」を特集しました。ピアノの名手としても名高いアキラさん(宮川彬良)が「ブルグミュラーと出合っていなければ、ピアノを続けていなかったかも」とまで言わせしめたほど、子供が夢中になれる魅力的な曲がいっぱい詰まった練習曲です。

 アキラさんもお話ししていましたが、この曲集の最大の魅力は「それなりに弾けてしまう!」ということです。そんなに高度なテクニックを使わずとも、そして指定されたテンポよりゆっくり弾いたとしても、かっこよく聞こえてしまう。凄いことです!一方でそんな魅力は「子供が弾く簡単な曲」とみられがちで、どんどんピアノが上達すると、決してここには戻らない曲、それが「ブルグミュラー25の練習曲」でした。

 しかしそれでいいのか?「簡単に弾けて楽しいなんて、そんな音楽そうそう書けないよ!」とアキラさんは立ち上がりました。「簡単に弾けちゃうからってバカにするなよ!楽しい曲だからってバカにするなよ!ここにはいっぱい夢があふれているよ」という思いを込め、子供の頃から抱いた妄想(?)ワールドをオーケストラに書き下ろし、「ブルグミュラーの魅力を改めて見直そう」と今日の特集が生まれました。

 とある作曲家のお話しによると、この練習曲にはあらゆる作曲技法の基本が詰まっているため、まずは「ブルグミュラー25の練習曲」の分析から作曲を学ぶ、ということを師匠から学んだとのこと。楽しく弾けて知らず知らずに音楽の基礎を学べるなんて、聴き直して素晴らしい作品だな、って改めて思います。

 また、アキラさんがこんな面白いこともおっしゃっていました。「ブルグミュラーって、きっと左利きだと思うよ」。確かに、普通は右手でメロディを弾くところ、このブルグミュラーの作品は結構左手でメロディを弾くんですよね。それがまだピアノ初心者にとって、滑らかに弾けない難しいところでもありました。

 こういう風にいろんなことを発見して、あれこれ勝手に想像しながら弾くことが、実は一番大切なことなんだな~、と今回特集して強く思いました。だから現在ピアノを練習中の皆さん、ちょっとくらい下手っぴでも、「感じて」弾くことができればOKです。もっと自由に練習しましょうよ。そしてお母さん方も、おおらかな気持ちで見守って下さいね。なんせ子供の頃、ピアノの発表会で「真ん中のド」を見つけられなかった佐渡さんですら、今やネットで生中継されるような世界の檜舞台で活躍しているのですから!

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視聴者からのコメント
2014年02月20日 04:14
ヒマラヤすぎ

是非、このアキラさん編曲版は出版されても良いと思います。

2013年06月11日 18:21
えっちゃん

私はピアノを習った事はありませんが小学生の頃学校で友達がアラベスクをよく弾いていて耳コピで弾いた覚えがあります。あきらさんのお話を聞くと私でも弾けた訳がわかりました。
きちんとわかりやすく分析できるあきらさん凄い。ユウガタクインテットも親子で楽しく見てました。ヤマトの音楽もあきらさんが耳コピしたものと思うと改めて凄い方だと思いました。これからも楽しみにしてます。

2013年06月09日 22:02
ミッチー

ブルグミュラーの曲を見直しました。オケの編曲が、素晴らしい。特に、スティリアの女が、よかったです。ヴァイオリンやフルートのソロがきれいでした。25曲、全部オケの編曲で聞きたいです。

2013年06月09日 19:21
ぼたん@ボケモン

ピアノを弾くと
胸がキュッ!となる気持ちって
すごく共感しました。

発表会のピアノに向かうと、
どこが真ん中のドかわからなくなる子たちが、
佐渡さんも小さかった頃はそうだったのかと
すごくホッとしたと思います。

私も、バイエルやブルグミュラー、ソナチネは毎日家で鳴ってて耳から入った子で、毎夏7月くらいからかな、その年のベートーベンのソナタ(音大の課題曲)を聴いてたように思います。

今や楽しい想い出です。

2013年06月09日 18:49
ジャビ

ブルグミュラー、最高に楽しく聞かせて頂きました。
番組冒頭では、アラベスクなど懐かしさでイッパイでしたし、彬良さんアレンジオーケストラでは、その世界観に圧倒しました!
彬良さん、ユウガタクインテットも、最高に素晴らしく大好きでした。

2013年06月09日 15:54
Nori Takagi

番組、楽しくみさせいただきました。
実を申しますと、私も
「ブルグミュラー組曲」なる編曲を
書いた事がありましたもので、
本当に興味津々の番組内容で
多くの学びをいただきました。
アキラさんの楽しい解釈、
色彩豊かな響きのオーケストレーション、
素晴らしいな、と思いました。
オーケストラに、ではありませんが
ピアノの楽譜をアンサンブルへの
『拡大編曲』、これからもいろいろやっていただきたいです。
アキラさん編曲の『展覧会の絵』も
聴いてみたいと思いますね。

また次回も楽しみです。
『春の祭典』、オーケストラを
指揮したり、演奏に打ち込んだりした
若い日々が思い出されます。

番組の更なるご発展をお祈りしています。

2013年06月09日 14:35
しゃん

ブルグミュラー、目から鱗でした!
子どものころ弾いたときは、ちっとも楽しくなくて、それぞれの曲名もよくわからず習っていました。
今日は、アキラさんの曲紹介や、オケ版への編曲や、アキラさん自身の美しい演奏で、本当に「ごめんなさいブルグミュラー」となりました。
子どもが弾くとたどたどしいし、きれいなメロディーにも気付かないし。本当に改めて魅力を再確認できました。
どうか、25曲全部オケ版に編曲していただけないでしょうか??ぜひ聴いてみたいです。
きっと新たな魅力に気づく人も多く、ピアノももっと楽しくなると思います!

2013年06月09日 14:32
あやこ

今回も楽しく拝見させていただきましたー!

馴染みのある曲ばかりですが、
オーケストラと合わさると、こんな曲に
仕上がるんだ、という
新鮮な感動がありました。

あきらさんの、それぞれの曲の解釈も
本当にそう!そう!そういうイメージ!という共感性がもてて
なんだかホッとできましたし、
「バラード」なのに、これって?という部分なども、
何か私のしらない解釈があったりするのかと思っていましたが
「屈折してた・・・?」の言葉に、
ああ、やっぱりなぜ!?と感じる部分だったのね、と。

ピアノを習っている息子にも、
ピアノを習う子を持つ親にも、
本当に楽しく、良い学びになる内容でした。

ドビュッシーの子どもの領分の曲なども
今回の様な形で取り上げていただきたくなりました。

また来週も楽しみにしています!
サイモン・ラトル氏の映像が流れていましたね☆