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世界の吹奏楽を知る音楽会

投稿日:2017年03月12日 09:30

今回の「世界の吹奏楽を知る音楽会」では、アメリカ、イギリス、日本の吹奏楽を代表する作曲家たちの名曲が演奏されました。演奏は大井剛史さん指揮の東京佼成ウインドオーケストラ。すばらしい演奏でしたよね。豊麗なサウンドと精妙なアンサンブルが、作品の真価を知らしめてくれたように思います。
 アメリカのアルフレッド・リードは日本でも非常に人気が高く、最晩年までくりかえし日本を訪れて、精力的に活動していました。「音楽祭のプレリュード」はかつて全日本吹奏楽コンクールの課題曲にもなったこの分野の古典。輝かしいファンファーレが気分を高揚させます。
 イギリスからはフィリップ・スパークの作品を。この「ドラゴンの年」、なぜドラゴンかと思ったら、ウェールズのブラスバンドの100周年記念委嘱作品として書かれた(後に吹奏楽用に編曲)ということで、ウェールズ国旗の赤いドラゴンにちなんでいたんですね。ウェールズはイギリスの一部ですから普段のニュースで国旗を目にする機会はあまりありませんが、サッカーなどではウェールズ代表がこの国旗を掲げて出場します。昨年のEURO2016ではウェールズ代表が旋風を巻き起こしましたので、そこで赤い竜が描かれたウェールズ国旗をご覧になった方も多いかもしれません。
 フィリップ・スパークも日本との縁が深い作曲家です。以前、来日した際のインタビューでは「日本以外の国で、軍楽隊を除くプロの吹奏楽団はほとんど見当たらないし、吹奏楽のコンサートで大ホールの客席が埋まることもまずない」と語っていました。この日の演奏の東京佼成ウインドオーケストラもそうですが、日本のようにプロの吹奏楽団が存在して、それが大勢のお客さんを集めているということは、本当にすごいことなんですよね。
 おしまいは日本の作曲家、真島俊夫作曲の「地球 – 美しき惑星」が演奏されました。組曲「惑星」を書いたホルストへのリスペクトが伝わってくるような、生気にあふれた音楽でした。

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吹奏楽部を知る音楽会Ⅱ

投稿日:2016年04月24日 09:30

今週は「吹奏楽部を知る音楽会Ⅱ」。前回、吹奏楽部を取り上げたときは、吹奏楽コンクールがテーマになっていましたが、今回は吹奏楽部のもう一つの晴れ舞台、学園祭での人気曲を特集しました。こちらはコンクールとは違って、お客さんに楽しんでもらうためのステージ。吹奏楽経験者ならずとも、学校生活のなかでこれらの名曲に出会ったという方は多いのではないでしょうか。音楽への入り口としての吹奏楽の役割は決して侮れません。
 ゲストにお迎えした大阪府立淀川工科高等学校吹奏楽部顧問の丸谷明夫先生は、吹奏楽の世界ではだれもが知る名物先生。「カーペンターズ・フォーエヴァー」でシエナ・ウインド・オーケストラを指揮してくださいました。満面の笑みでの指揮姿から、音楽への愛情が伝わってきます。丸谷流の人を楽しませる極意は「自分で楽しんだとき、お客さんにも楽しさは伝わる」。これは至言ではないでしょうか。吹奏楽に限らず、通用する極意のように思います。
 それにしても驚いたのは、丸谷先生が子供時代の龍さんに会っていたこと。25年ぶりの再会だとか。龍さんのお姉さんで世界的ヴァイオリニスト、五嶋みどりさんにも学校に来てもらったりとお付き合いがあったそうです。この番組、出演する音楽家が五嶋家と旧知の間柄というパターンはこれまでにも何度かありましたが、まさか、吹奏楽の丸谷先生ともご縁があったとは! 五嶋家、恐るべし……。
 年代別人気曲メドレーでは、世代によってそれぞれにぐっと来る曲があったと思います。「宇宙戦艦ヤマト」、懐かしかったですねえ。アニメの主題歌を超えた名曲といいましょうか、吹奏楽アレンジが曲想にぴったりマッチしています。
 なお、「宝島」「カーペンターズ・フォーエヴァー」の編曲者であり、作曲家の真島俊夫さんが、4月21日に亡くなりました。67歳でした。吹奏楽界における多大な功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。

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