• mixiチェック

2700回放送記念! 3週連続SP・第1週

投稿日:2021年02月20日 10:30

番組放送2700回を記念した3週連続スペシャル、その第1週となる今回は「クラシック音楽を新たなアングルから楽しむ」がテーマ。人気シリーズ「もしも大作曲家たちが日本のポップスをアレンジしたら……」のスペシャル・バージョンとして、Toshlさんのヴォーカル、原田慶太楼さんの指揮、反田恭平さんのピアノ、宮田大さんのチェロ、上野耕平さんのソプラノサクソフォンという豪華メンバーの共演が実現しました。
 曲は「もしもリストがMISIAのEverything をアレンジしたら?」。このシリーズでは毎回、萩森英明さんの巧みなアレンジに耳を奪われてしまうのですが、今回もリストとMISIAが自然に融合して、新たな世界を作り出していました。リストの「愛の夢」のメロディで始まって、スムーズにEverythingへ。Toshlさんの輝かしい声に、ピアノ、チェロ、サクソフォンの音色が絶妙のバランスで重なり合います。
 後半はドニゼッティ作曲のオペラ「ランメルモールのルチア」から、第1幕の二重唱の場面をお聴きいただきました。森麻季さんが主人公のルチア、西村悟さんはその恋人役のエドガルドです。ふたりは結婚を誓いますが、これは許されざる恋。領主であるルチアの兄は、家の安泰のためにルチアを政略結婚させようと考えていたのに、ルチアは一家の宿敵エドガルドと愛し合ってしまった……という筋立てのオペラなのです。だから、ふたりの二重唱には甘い思いだけではなく、葛藤や決意など、いろいろな感情が入り混じっていました。
 ちなみにこのオペラ、ふたりの運命はどうなるのかと言いますと、とても辛い結末が待っています。ルチアの兄が「エドガルドが心変わりをした」というニセの手紙を捏造したため、ルチアは政略結婚を受け入れてしまうのです。しかし、結婚式当日の夜、ルチアは悲しみのあまり錯乱し、夫を刺し殺した末に、自らも世を去ります。名作ですので、機会があればぜひご覧ください。

飯尾洋一(音楽ジャーナリスト)

  • mixiチェック
コメントはこちらからどうぞ

ニックネーム
コメント

※必ず注意事項をお読みの上、送信して下さい。

フォトギャラリー

フォトギャラリーを詳しく見る≫