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協奏曲の音楽会

投稿日:2016年10月17日 10:45

今週は「協奏曲の音楽会」。反田恭平さんと五嶋龍さんのソロと、アンドレア・バッティストーニ指揮東京フィルハーモニー交響楽団が共演するという豪華な組合せが実現しました。聴きごたえがありましたよね。
 現在大ブレイク中の反田恭平さんが弾いたのは、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番より第1楽章。フィギュアスケートやテレビドラマなどでも使用される人気曲で、おそらく今コンサートでもっとも演奏機会の多い協奏曲ではないでしょうか。自身が大ピアニストでもあったラフマニノフの作品だけに、高度で華麗な技巧が要求される作品です。反田さんはイタリアでこの協奏曲をバッティストーニ指揮でレコーディングしたばかり。オーケストラは異なりますが、ピアノと指揮が息の合ったところを聴かせてくれました。
 五嶋龍さんが演奏したのはプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番より第1楽章。こちらは今春、龍さんがヤニック・ネゼ=セガン指揮フィラデルフィア管弦楽団との来日公演で演奏して好評を博したのが記憶に新しいところ。アイロニーやユーモア、リリシズムが渾然一体となったプロコフィエフの魅力がひしひしと伝わってきました。
 ラフマニノフもプロコフィエフもどちらもロシア生まれの作曲家です。ともに祖国を離れて活躍しましたが、両者がたどった運命は対照的です。
 ロシア革命直後に身一つで祖国を離れ、1918年からアメリカに定住し、その後二度と祖国の土を踏むことがなかったラフマニノフ。彼にとって創作の源泉はロシアの大地。アメリカ移住後はめっきり作品が少なくなってしまいます。
 一方、プロコフィエフはやはり革命後にアメリカに亡命し、さらにパリに移り住みますが、1936年に成功を求めてソ連に帰国を果たします。帰国後も作品は書かれたものの、他のソ連の作曲家たちと同様にスターリン政権下の文化統制により、創作活動は制約されてしまいました。奇しくもスターリンと同じ日に世を去ったため、プロコフィエフの訃報はひっそりと伝えられたのみだったといいます。
 ふたりの作品を並べて聴くと、どちらの決断が正しかったのかと、つい考えてしまいます。

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コメント

管理人さま
エ~、本当ですか?早すぎ~!けれど、私の意見を受け入れてくれてありがとうございます。楽しみにしております。

アハハさま
ご意見ありがとうございます。「女性の指揮者」すでに収録に向けて準備しております!どうぞお楽しみにされて下さい。

今回の演奏も良いのですが、今度はあくまでも私の1つの提案なのですが、今注目されている「女性の指揮者」を取り上げて欲しいです。たいてい、オーケストラの指揮者は男性がほとんどなのですが最近は女性の指揮者が増えつつあるのだそうです。なので、ぜひ紹介して欲しいです。

反田恭平さんのラフマニノフも五嶋龍さんのプロコフィエフも、とてもかっこ良かったです。私には不協和音は苦しいはずなのに音楽って不思議ですね。世界は調和で溢れている!と言えたらいいですが、不協和音の中を駆けぬけるようなものかもしれませんね。そんな世界観を感じました。自分なりに、ただ味わい尽くせたなら、最後には調和した心を抱いて優しいメロディーと共に、穏やかに過ごせたらいいなと思いました。素晴らしい演奏に触れられる機会を与えられる事に感謝いたします。

私は、今まで見た演奏会の中で一番最高で聴きごたえのあるステージでした。音楽が始まった途端、音楽の華が咲いていて、まるで映画の中のクライマックスに出て来るかのような広がりを魅せていて見とれてしまいました。これからの3人の活躍に期待が高まります。

豪華すぎる共演に朝から鳥肌がたちました。一音一音丁寧に奏でられるピアノの音色 ヴァイオリンの調べ 心からの拍手を贈らせて下さい。

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