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【第25回】相棒ならではの構成が光る異色のエピソード8選!!

投稿日:2016年02月24日 19:20

『相棒』にまつわる知識や情報をテーマに沿ってお届け!
発信するのは、相棒フリークを自認するグループ“相棒ラボ”。
オフィシャルスタッフではないファンならではの愛ある切り口で作品の魅力をお伝えします!

【第25回】
相棒ならではの構成が光る異色のエピソード8選!!

相棒ロゴ統合(縦)
今夜9時放送の第17話「物理学者と猫」は、右京(水谷豊)と亘(反町隆史)が、“物理学の迷宮”に迷い込むという異色のエピソード。そこで今回は、これまでの放送から巧みな構成や意外な舞台設定でファンを驚かせた8本の異色作をピックアップ! 魅惑の相棒ワールドへご案内します!

1. 全編が閉ざされたオーベルジュで展開される“嵐の山荘もの”

シーズン2第3話「殺人晩餐会」(2003年10月29日放送)
嵐や雪で孤立した場所で殺人事件が起こり、限定された容疑者の中から犯人を見つけ出すというミステリーの王道的設定。俗に“クローズド・サークル”などと呼ばれるこのシチュエーションが、初めて『相棒』シリーズに登場したのは、シーズン2の「殺人晩餐会」でした。美和子(鈴木砂羽)たっての希望で、山中のオーベルジュ(宿泊施設を備えたレストラン)にやってきた、右京(水谷豊)、薫(寺脇康文)、たまき(益戸育江)。そこに現れた男女4人組が、生け花の次期家元をめぐって言い争いを始めます。そんな中、シェフが大雨の影響で道がふさがり、建物が孤立状態にあることを伝えにきます。一同は店に泊まることを決め、食事を続けますが、席を立っていた生け花のグループの一人、幸吉(渡辺哲)が刺殺される事件が発生。右京と薫は、閉ざされた空間の中で捜査を開始します。散りばめられた伏線が、次々に回収されていく様は見事! また、全編がひとつの建物内で完結するという異色の設定をはじめ、意外な“凶器”と、その行方にはミステリーファンも思わずニヤリとさせられるはず。 2007年に日本で「ミシュランガイド」が発売される4年も前に、“三つ星レストラン”を舞台にするという、先を見越したストーリーでもありました。

2. 実力派の濃密なやり取りが良質な舞台を思わせる密室劇

シーズン3第8話「誘拐協奏曲」(2004年12月15日放送)
前項の「殺人晩餐会」が“嵐の山荘もの”だとすれば、シーズン3の「誘拐協奏曲」は“濃密な舞台演劇”。尾藤イサオ、深浦加奈子、河西健司、浅野和之、徳井優といった演技派のゲスト陣が、社長室という限定された舞台で密度の濃い会話劇を繰り広げます。著作権法の捜査で通販会社を訪れた右京と薫は、7年前に失踪して法的に死亡扱いになっている先代の社長が誘拐されたという不可解な事件に遭遇。ビルを見張っているという犯人が、出入りする者がいれば警察と見なし、人質を殺すと脅迫してきたことから、社長室はある種の密室と化します。ちなみに、誘拐された社長役は、「殺人晩餐会」で被害者を演じた渡辺哲。2クール連続の出演で、まったく違う人物に扮するというのもかなり異色。また、右京と薫以外のレギュラーキャストが一切登場しないというのも、この回のただならない雰囲気を際立たせています。

3. 驚きの殺人トリックがファンに衝撃を与えた“問題作”

シーズン5第13話「Wの悲喜劇」(2007年1月17日放送)
異色の殺人のトリックで、放送時に大きな話題を呼んだのがシーズン5の「Wの悲喜劇」。右京、たまき、角田(山西惇)が、美和子の新作料理発表会のため、薫のマンションに集まっていたときのこと。隣室に住む欣司(野村宏伸)の妻・麗子(城島あこ)が、トイレで変死体となって発見されます。どうやら、丸々と太っていた麗子は、座った拍子に便座が壊れて便器にすっぽりはまってしまい自力で抜け出せず、欣司が海外出張で留守にしている間に餓死してしまった模様。一見何とも不幸な出来事に見えますが、右京は帰国したばかりの欣司の行動に不審を抱きます。もし彼が、便座が壊れる時限装置のような罠を仕掛けていたとしたら…!? 右京の追及で驚きの真相が明らかになっていくのですが、注目はやはり犯人が用いた殺人トリック。罠にはまった麗子の葛藤は、不謹慎ながら相当コミカル。こんな大胆な仕掛けが成立するのも、『相棒』の懐の深さゆえでしょう。

4. 大反響を呼んだ前シーズンの問題作と対を為す衝撃の悲喜劇

シーズン6第17話「新・Wの悲喜劇」(2008年3月5日放送)
便座トリックの衝撃もさめやらぬ中、今度は薫のマンションの上の部屋で事件が。事件そのものに繋がりはありませんが、作品の衝撃度、異色度という点では、こちらの「新・Wの悲喜劇」も負けていません。ある夜、薫が日頃から懇意にしている上の階の住人・寿々美(中島知子)の夫・晋三(徳井優)が風呂の湯船で大やけどを負い、救急車で運ばれるという騒ぎが起きます。しかし右京は、寿々美の行動に不自然なものを感じ、独自の捜査を開始。右京の徹底的な追及により、次第に追い込まれていく寿々美。やがてドライアイスを使った殺害トリックも解明され、彼女はいよいよ進退窮まりますが、そこでこれまでの世界を一変させるような、驚きの展開が巻き起こります。寿々美を襲った悲喜劇の顛末は、ぜひご自身の目でお確かめください!

5. 時間の流れが複雑に交錯する巧みな構成が話題に

シーズン8第18話「右京、風邪をひく」(2010年3月3日放送)
舞台設定や殺人トリックなどで冒険的な試みがなされている『相棒』シリーズですが、シーズン8の「右京、風邪をひく」は、構成面での軽妙な技巧が話題になったエピソード。山中で初老の男性の他殺体が見つかり、一課が捜査を開始。右京が風邪をひいていることを知った伊丹(川原和久)は、今回は邪魔をされずに済むと嬉々として捜査を進めます。すると、伊丹が刑事の直感であたりをつけた、被害者と同じアパートに住むジュン(東風万智子)という女性が、あっさり犯行を自供。共犯者もスピード逮捕し、鼻高々の伊丹。廊下ですれ違った右京と尊(及川光博)に対して、「(捜査の鉄則は)まずは足、それから経験の積み重ねによる勘。そして何より(胸を叩き)ここです」と上から目線で語ります。ここまで、本編開始から約9分。視聴者に無数の「?」を浮かばせますが、実は本番はここから。時間は前日まで巻き戻され、以降、時間を行ったり来たりしながら、複雑な背景が解き明かされていきます。ちなみに、このエピソードが収録されたDVDならびにブルーレイには、特典映像として起きた出来事を時間通りに並べ変えた「時系列再編集版」を収録。併せて観れば、「なるほどこうなっていたのか!」と作品の新たな魅力が発見できるはず。DVDはレンタルも可能。

6. よる9時からの放送時間に合わせてリアルタイムで事件が進行!

シーズン9第7話「9時から10時まで」(2010年12月8日放送)
時間を使った巧みな構成でもう一本、忘れてはならないのが、シーズン9の「9時から10時まで」。こちらは、午後9時からの放送に合わせて、劇中の時間が現実の時間とリンクして、リアルタイムで進んでいくという大胆な仕掛けが施された作品。たまきと映画に出掛けた尊は、帰りに立ち寄ったラウンジで、高価な骨董品・景徳鎮を前に売買の商談を行う2人組の男性に遭遇。しかし、尊は売り手に不審な点を見つけ、骨董マニアを装って2人に接近します。そのころ、右京は古美術店で起きた殺人事件を捜査中。被害者の口から見つかった2000万円もする景徳鎮の納品書に注目します。やがて、ふたつの出来事は繋がっていき、右京と尊が協力して真相解明に動くことに。なお、ラストシーンで、たまきと“デート”した尊から、「あれ~? 妬いてます? もしかして」と問われ、「君もおかしなことを言いますねぇ。妬いてなんかいませんよ」と答えた右京。その直後に右京が浮かべた“滅多に見られない異色の表情”もお見逃しなく!

7. 登場人物の回想から事件が解き明かされていく画期的試み

シーズン9第16話「監察対象 杉下右京」(2011年2月23日放送)
殺人事件の真相が、登場人物の回想という形で解明されていく、画期的試みがなされているシーズン9の「監察対象 杉下右京」。捜査権のない特命係が捜査に関与しているという匿名の告発を受け、監察官の栞(堀内敬子)は、右京の周辺人物に聴取を行います。問題になっているのは、脱税の噂があった証券会社社長が遺体で発見された事件。当初は自殺と思われたこの事件が、右京の活躍によって殺人事件であることが判明。しかし、栞は職務執行法違反の可能性を指摘し、解決のプロセスも違法性が高いと右京を追及します。栞が聴取を行うのは、米沢、伊丹、角田、尊の4人。事件は、彼らの回想の中で解明されていくことになります。聴取の中で、4人の口から右京に対する率直な“本音”が語られるのも興味深いところ。さらに、クライマックスには、視聴者を驚かせる大胆な仕掛けが。巧みな構成が光るシリーズ屈指の異色作といえるでしょう。

8. 長閑な休日がやがて事件と繋がっていく様はまるで魔法

シーズン12第18話「待ちぼうけ」(2014年3月12日放送)
シーズン12の「待ちぼうけ」も構成の妙が際立った一作。山奥の田舎駅で電車を待っている男性と世間話を始める右京。シャレた街中のカフェでワインをあおる美熟女をナンパする享(成宮寛貴)。非番の2人のそれぞれの休日が描かれているのかと思いきや、その行動はやがて、伊丹たちが追っている初老の男性の殺人事件へと繋がっていきます。鮮やかなストーリー展開は、まるで魔法のよう。右京と享が、要所で挿入される回想シーン以外、エンディングまで一度も顔を合わさないというのも異色作たるゆえんのひとつ。中盤で伊丹が“名推理”を見せ、事件の重要な手掛かりを掴む活躍を見せるのも異色といえば異色!? いずれにせよ、相棒らしい遊び心が存分に味わえる作品であることは間違いありません。

そして、今夜9時放送の第17話「物理学者と猫」では、ノーベル賞級の発見をした女性物理学者の死の真相を追ううちに、右京と亘が不思議な世界へと迷い込んでいきます。果たして、その迷宮を抜けだした先に待ち受けている真実とは…!? 相棒史上に残る異色のエピソードを、どうぞお見逃しなく!

相棒シーズン14
第17話「物理学者と猫」
ゲスト:正名僕蔵 中丸新将 大沼百合子
今夜9時!

<予告動画>

 

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コメント

相棒ラボ さま

またビーンだょ
《相棒シルエット》に感激。
保存版です!

ドラマ相棒の凄いところは、この様にご紹介して頂くと場面が鮮やかに蘇る!

それゆえ、冷凍イカ,ドライアイスを目にしたり手に取るたび相棒ワールドに(笑)

「誘拐協奏曲」は見逃していました。TTYへレッツゴーしてきます ノ=3=3=3あるかなァ

リアルタイム放送間に合わなかった!残念!
今回のラボ、懐かしいですね。どれも記憶に残っています。いくつか感想を。
「殺人晩餐会」何度も視ました。亀山君の舌には驚き。
右京さんの推理と亀山君の推理がかみ合っていなかったところも面白かった。
渡辺哲さん、好きな俳優さんなので、「誘拐協奏曲」も面白かった印象が。奥さんの声が「母ちゃんに似てたんですよ」って亀山君が言ってましたよね。
「新・wの悲喜劇」視聴者を2度も裏切るという独特なものでしたね。
「9時から10時まで」は、すぐには理解できず3回続けてみました。録画してあってよかった。
あと、「せんみつ」も仲間に入れて欲しいですね。
それと、今後のラボの題材として、「事件解決のために右京さんがついたウソ」の特集なんていかがですか?

ここにあるの全部大好き!!

先が全く読めないし、どんなラストが待っているのか分からない感じがたまらない。

シーズン11のbirthdayも時間が行ったり来たりしますよね

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