長崎・波佐見町
~棚田の里 天空の古民家宿~
今回の舞台は長崎県東彼杵郡波佐見町。「日本の棚田百選」にも選ばれた鬼木棚田に惚れ込み、東京から移住した河内拓馬さん(45歳)と妻の友紀乃さん(44歳)が主人公です。
東京都出身の拓馬さんは高校卒業後、父親が営む建築会社に就職し、26歳のとき建築士の資格を取得。その後、独立を機に友紀乃さんと結婚し、2人の子どもが誕生します。都内で多くの注文住宅を請け負い、公私共に順調な日々を送っていた拓馬さん。しかし30代半ばになると「このまま東京で、一生、同じような家ばかり建てていていいのか…」と考えるように。そんなとき拓馬さんの心に蘇ってきたのは、長崎で暮らしていた祖父母の家の思い出。風の抜ける部屋でゴロゴロして過ごしていたひとときでした。“いつかはこんな家で暮らしたい!”そんな子どもの頃からの夢を実現しようと思い立ち、妻の友紀乃さんにも背中を押され、波佐見町の地域おこし協力隊に応募、家族全員で移住します。建築士の経験を生かして、町の空き家対策の調査などをする中、「鬼木郷」で一軒の古民家と出会います。高台に建ち、現代建築では見られないような梁や壁、柱があり、「自分のデザインで自分のための家を作ってみたい」と思いを募らせました。そして、しばらくが過ぎた頃、古民家の持ち主が拓馬さんの元へ…「この家は鬼木のみんなの大事なものだから、その思いを受け継いでくれる人になら売ってもいい」という提案でした。「これは運命だ!」と感じた拓馬さんは古民家を買い取り、夫婦2人で力を合わせ、2年ほどかけてリノベーション。そして鬼木郷の人たちの思いをたくさんの人に伝えたいと、2021年12月に体験宿『oniwa(おにわ)』をオープンしました。
地域の人々に支えられ、子どもの頃の夢を叶えて理想の暮らしを楽しむご夫婦を紹介します。
元々3間あった和室をひと間にして、壁一面を取り払い、土間からウッドデッキまで続くフローリングの板目を一直線にリノベーション。こうすることでより広々とした空間に。ウッドデッキの先には美しい棚田が広がり、のんびりと過ごすことができます。糸巻きに大きさの異なる電球をつけてアンティーク風にした照明は、友紀乃さんが作りました。アイディアは拓馬さん、形にするのは友紀乃さんと2人の思いが形になって素敵な空間を生み出しています。
農家兼猟師でもある渋江さんは、ナスにトマト、オクラなど季節の野菜やジビエを差し入れてくれ、いつも何かと気にかけてくれています。そして、地元の農産物を使った加工センターの楠本さんたちが作る味噌は、昔ながらの素朴な味わい。河内さんご夫婦も大ファンで、宿の食事でも大活躍!さらに、棚田にある原田製茶では、宿泊のお客様に波佐見茶の肥料やりを体験させてもらうなど、移住当初からお世話になっています。いつもお2人を応援してくれる鬼木郷のみなさんに感謝です!
宿泊にやってきたのは、リピーターの大野さんと同僚の溝口さん。みんなで一緒に作った夕食は自慢のテラスでいただきます。様々な料理がある中、お客さんを唸らせたのは、ナンプラーを利かせた醤油ダレをかけ、さらに熱々のごま油で香ばしさをプラスした鯛の蒸し焼き。バゲットにのせて食べる手が止まりません!そして、シメには、鬼木棚田で育ったお米に、加工センターで作った味噌をつけた焼きおにぎり。肉に魚、野菜にお米・・・地の物がそろった夕食。お客さんも大満足です!
お客様が帰った夜、ウッドデッキは拓馬さん一家の特等席。空には満点の星が・・・「日中もデッキに干した布団でお昼寝・・・」なんて安らかな時間を過ごしたこともあったそう。家族の憩いの場にもなっているウッドデッキ。移住してからは、いつも一緒で、仲の良い両親の姿を見て育つ子どもたち。家族で過ごす時間も増え、絆も一段と強くなりました。

oniwa
河内さんご夫婦が営む民泊は1日1組限定!
長崎の海の幸、山の幸、ジビエなどを味わい、天空のウッドデッキでのんびり過ごしてみてはいかがでしょうか。
1泊 大人1人 20,000円~
定休日:不定休
※詳しくはHPをご確認ください。



