長野・飯田市
~秘境の郷 交流ゲストハウス~
今回の舞台は長野県飯田市。IT企業を退職後に「日本の秘境百選」の一つ“遠山郷”に移住し、交流型のゲストハウスを開いた水戸幸恵さん(48歳)と夫の嘉嗣さん(60歳)が主人公です。
幸恵さんは千葉県出身。大学卒業後は東京のIT企業に就職しました。社会人2年目のときに訪れた屋久島で人生を変える体験をします。最初に驚いたのは、大自然の美しさ。そして、ゲストハウスでの特別な体験でした。宿のオーナーが宿泊客全員を紹介し、初めて会った人と食事を楽しみながら談笑し、お互いのことを話す… 年齢や性別、職業も違う人と宿で出会い、交流した時間がすごく楽しかったそうです。屋久島の自然と宿の魅力にハマってしまった幸恵さんは、その後も屋久島へ通い続け、30代になると「いつか自分でもゲストハウスを開きたい」と思うように。37歳で同僚の嘉嗣さんと結婚し、仕事に邁進していた幸恵さん。しかし宿を開く夢を捨てきれず、早期退職を決断、嘉嗣さんも背中を押してくれました。幸恵さんは宿を開くための物件探しに3つの条件を掲げました。それは「山が近くにあること」「スーパーや飲食店が近くにあること」、そして「温泉が近くにあること」。しかし、条件に合う物件がなく宿の開業を諦めかけていたとき、元職場の知り合いから“遠山郷”で商店として使われていた空き物件を紹介されます。実際に物件を見ると…全ての条件が完璧に揃っていて「ここで開業する!」と即決。2017年に幸恵さんは飯田市に移住、約1年かけて開業準備を進めました。その後、夫の嘉嗣さんも合流し、2019年に念願の『遠山郷ゲストハウス太陽堂』をオープンしました。
交流型ゲストハウス『太陽堂』の食事は、お客さんが地元のお店で自由に買い物をして食べるスタイル。惣菜店で郷土料理を、肉屋さんではジビエ肉などを購入し、宿のお客さん同士が食べながら楽しく交流することができます。「遠山郷の良さを多くの人に知ってもらいたい!」と奮闘する幸恵さんと、支える夫の嘉嗣さん。そして宿で繋がったお客さんと地域の方々とのあたたかい交流を紹介します。
『遠山郷ゲストハウス太陽堂』は、入ってすぐの土間のスペースが一番のポイントです。「太陽堂」は地域の人やお客様の交流を大切にしていて、食事はお客様が地元のお店で自由に買ったものを持ち寄り、ここで一緒にいただきます。その際、新規のお客様とリピーターさんの名前を紹介し、お客様同士が楽しめるように橋渡しします。『太陽堂』を中心に交流の輪がどんどん広がっています!
お客様を連れて伝統の「ふじ糸作り」の体験に訪れた幸恵さん。切った藤の枝を叩いて、ほぐして皮を剥いでいきます。その後もいくつかの工程を経て、最終的に繊維だけの糸にしていきます。江戸時代に「一揆」から逃れたお姫様が身をかくまってくれた民家にお礼として「山藤の糸」を紡いだという逸話が残っている遠山郷。山藤の糸を使った衣服を着て、みんなで記念写真も撮影!地元の歴史に触れることができる体験、お客様に喜んでいただけました。
この日、幸恵さんがご夫婦のお客様をお連れしたのは、創業76年の「マルモ商店」。6代目店主の森下満世さんが地元の食材で手作りしたお惣菜が人気です。続いて向かったのは、『肉のスズキヤ』。長年、地元で愛されている「遠山ジンギス」はゲストハウスのお客様にも大好評!「遠山郷のために、なるべく地元のお店で買い物をして欲しい」地域との関わりを大切にする幸恵さんの願いです。
幸恵さんは遠山郷の文化をもっと知るために、家庭料理を教わりに山﨑一代さんのもとを訪れました。今回教わったのは「シイタケの胡桃あえ」。細かくすりつぶしたクルミの実に、冷めたお茶を加えると、白くキレイになって美味しさが引き立つそう。完成品を試食した幸恵さんは思わず「おいしい!最高!」と一言。「ぜひ作ってもらいたい、広げてもらいたい」と話す山﨑さん。これからも遠山郷の素敵な魅力をどんどん伝えていってくださいね!

遠山郷土館「和田城」
「霜月祭」に関する展示物をみることができます。
開館時間:午前9時~午後4時
休館日:木曜・祝日の翌日ほか
入館料:310円(高校生以下は無料)

遠山郷ゲストハウス太陽堂
幸恵さんと嘉嗣さんが営む交流型のゲストハウスです。
※詳細はHPをご確認ください
個室1人 8,000円
ドミトリー(1ベッド) 4,000円



