兵庫・多可町
~海の幸!山里の釣りめし食堂~
舞台は兵庫県多可郡多可町。奥深い山里で日本海の新鮮な海の幸が自慢の『おうちごはん ひろちゃん食堂』を始めた、足立政樹さん(57歳)と妻の博子さん(58歳)が主人公です。多可町(旧加美町)出身の政樹さん。小学生の頃から父親と釣りに出かけ、釣ってきた魚を母親がさばいてくれるのを見ているうちに、釣りも料理も得意になりました。高校卒業後はテレホンカードを製造する会社に就職。しかし、携帯電話の普及が進んだことで経営が行き詰まり会社を退職。政樹さんは人生を見つめ直します。そんな中で思い浮かんだのは、大好きな釣りをしながら「自分のお店を持つ」という、漠然とした夢でした。しかし、夢は夢として心の奥にしまったまま、政樹さんは地元の運送会社に再就職。釣りは趣味と割り切り、休みの日は日本海へ。
一方、同じ多可町(旧中町)出身の博子さんは、高校卒業後、病院事務として就職。結婚を機に退職し、3人の子どもが生まれますがシングルマザーになり、介護の仕事をしながら子どもたちを育て上げました。子育てが一段落した頃、共通の知人の紹介で2人は出会い、休みの日に釣りデートを重ね、5年の交際を経て結婚。その後も休日は海に出かけ、釣った魚を2人で調理しては、ご近所さんたちに振舞いました。すると「美味しいからお店をやったら?」と声を掛けられるようになり、ご近所さんに背中を押された政樹さんは、一度は諦めてしまったお店を開く夢を叶えようと思い立ちます。「2人の未来のために、思い切ってやってみよう!」博子さんも、お店を切り盛りすることを決意。そんな博子さんの全面協力もあり、政樹さんは実現に向けて空き物件を購入し、自分たちでリフォームしました。こうして2024年9月『おうちごはん ひろちゃん食堂』を開店。政樹さんも20年勤めた運送会社を辞めて厨房に立ち、長年の夢を叶えました。
新たなパートナーに巡り合えたことをきっかけに、夢だった食堂を始めた政樹さんと博子さん。そんな2人を応援し支えるご家族と、笑顔あふれる地域の方々との心温まる交流を紹介します。
お店の自慢は旬の魚を使った“鮮度抜群”の魚料理。海鮮丼に小鉢、あら汁が付いたランチセットが大評判です。お客さんの目の前で炙って仕上げる「サワラの炙り御膳」や、ボリューム満点の「サバ寿司御膳」など、山の中で海の幸が堪能できると、ツーリング中のバイカーたちにも人気を集めています。
日本海の旬の魚にこだわるご夫婦は、山あいの店から片道2時間かけて釣りに出かけます。この日狙うは、産卵に備えて栄養を蓄えた旨味たっぷりの「真鯛」です。「釣り竿握って50年」の政樹さん。これまでの経験値で場所を定めて、待つこと5時間…。なんと博子さんの竿に巨大な鯛が!まさに「めでた~い」と喜ぶ博子さんでした。
自宅に戻ると2人で夕食の準備に取り掛かります。主役は日本海で釣ってきたばかりの「カサゴ」。大物は3枚に下ろしてプリップリのお刺身に。さらに、甘辛く仕上げた煮付けとあら汁も作り、カサゴ尽くしの夕食が食卓に並びます。同居している政樹さんのご両親、和真さんと洋子さんは、お店で使う野菜も育ててくれているんです。ご家族の支えもあるからこそ、美味しい料理を作ることができるんですね。
釣りでまかなえない食材は、往復4時間かけ京丹後市の港で買い付けているお2人。この日のイチオシは、「エソ」という魚。小骨が多く料理しづらいことから、釣り人には人気のない魚だそうですが…。全く骨が気にならないように、丁寧に骨切りをして天ぷらにすれば、ハモにも負けない美味しさなんだとか。博子さんも、「ふわふわで鯛に近い。全然骨もない!」と大絶賛。「どんな魚もいただいた命なので余すことなく使いたい」と語る政樹さん。エソの骨切りも大成功でした。

おうちごはん ひろちゃん食堂
政樹さんと博子さんが営む食堂です。
日本海の鮮度抜群の海の幸を味わうことができます。
詳細はSNSをご確認ください。
営業時間 午前11時〜午後2時30分
定休日 月・火・水曜
※売り切れ次第終了
※魚の入荷状況でメニューは変わります
真鯛の漬け丼 1,800円
サバ寿司御膳 1,800円
アジフライ御膳 1,500円



