京都・与謝野町編
~夢の二刀流 薪屋とそば屋~
今回の舞台は京都府与謝郡与謝野町。薪とそばの店『かぎ屋』を開いた鍵井輝昭さん(57歳)と妻の艶子さん(58歳)が主人公です。
与謝野町で生まれ育った輝昭さん。幼い頃から機械いじりが好きで、電気工事会社で工事士として働きました。20代半ばで歯科衛生士だった艶子さんと結婚。2人で友人宅に招かれた時に出会ったのが、映画やテレビでしか見たことがなかった薪ストーブでした。「自分たちには縁のないものと思っていた薪ストーブが、身近に感じた」という輝昭さん。自宅を新築するタイミングで2人は、奮発して薪ストーブを購入。すると「こんな心を癒してくれる暖房器具があるんだ」と、感動したそうです。そこから輝昭さんの薪割り人生がスタート。さらに、同じ頃、地元のそば同好会がイベントで提供していたそばに出会った輝昭さん。その美味しさに衝撃を受け、薪割りもしながら、そば打ちも始めました。家族を大切にしながら、「薪作り」と「そば打ち」2つの好きなことを妥協せず真剣に楽しむ…そんな輝昭さんの周りには、いつも人が集まって来たそうです。そして50代半ば、薪とそばの店を開店することを決意。「自分が作った薪で、そばを湯がいたり、店内のストーブを焚いたり。薪とそば、2つが重なることによって色々なことができる」と考えました。そして、55歳で早期退職し、自宅のガレージを改装。2025年1月、薪とそばの店『かぎ屋』をオープンしました。
研究熱心で凝り性な輝昭さんが作る薪とそばは、どちらもお客様から大評判です。薪を割り、そばを打つ。そんな夢の二刀流を叶え、日々奔走する輝昭さんと、それを支える家族、地域の方々との交流を紹介します。
手打ちそば『かぎ屋』の営業日。大好きな薪ストーブに火を入れ、午前11時に開店です。平日、お勤めに出ている艶子さんも、週末はおそば屋さんを手伝ってくれています。そばを茹でるのはもちろん薪窯。お店の一番人気は、「ざるそば二色盛り」。若いそばの実を挽いて打った緑色のそばと、外の皮も併せて挽いた田舎そばの2種類を味わえるメニューです。最近は常連さんも増え、なかにはなんと3日連続で来たというお客さんもいるのだとか。ファンを増やし続けている『かぎ屋』です。
この日、輝昭さんは木材市場へ。昨シーズンは開業準備で山へ切り出しに行けなかったため、原木の競りに参加します。お目当ては、薪に適した樫の木。節が多いと薪にしても形が悪くなるそうで、まっすぐの木が理想です。輝昭さんは目当ての3本中、2本を予算内で落札することができました。運べる長さに自分で切って持って帰ります。天気も良く、良い競りになりました。
薪の配達へ出かけた輝昭さん。向かったのは隣町、京丹後市にあるフレンチレストラン『raw(ロウ)』。その季節に最良の薪を届けているそうで、この日は山桜の薪を届けました。輝昭さんこだわりの薪を使って焼く人気メニューが、ステーキ。特別に試食させていただきます。ひと口食べ、「最高!」と笑顔を見せる輝昭さんでした。
艶子さんが作っているのは、「きのこ蕎麦 バター醤油」。がっつり食べたい人向けに、期間限定の冬メニューとして考えました。カメラが趣味の長女、結衣さんがメニューの写真を撮ってくれます。「家族のサポートがありがたい」と話す輝昭さん。家族みんなの支えで、薪屋とそば屋の夢の二刀流をかなえました。

石臼挽き手打ちそば かぎ屋
鍵井さんご夫婦が営むそば屋。そばがなくなり次第終了ですので、ご注意ください。
営業日 土・日曜 祝日
午前11時~午後2時
※薪の販売についてはSNSをご確認ください。
ざるそば 二色盛り 1,200円
五目ごはん 400円
そばプリン 380円



