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2024年9月7日長月の壱

埼玉・東松山市
~昭和の思い出メンチサンド~

今回の舞台は、埼玉県東松山市。この街でメンチカツが人気のサンドイッチ店を開いた長嶋 亮(あきら)さん(52歳)が主人公です。東松山市の精肉店の長男として生まれた亮さん。両親は、メンチカツなどのお惣菜も人気のお肉屋さんを営んでいました。近所の皆さんが集うお店を見て、地元を愛する気持ちが大きくなっていった亮さん。一方、両親は時代の流れで精肉店を閉店、東松山市を離れコンビニ店を営みます。37歳で、そのコンビニを継いた亮さん。その時、味も食感も違う様々なパンがあることに衝撃を受け、パンが大好きになりました。やがて50歳を迎えるころになると、生まれ育った東松山市に根付いたお店を開きたいと思うように。“かつて両親が店で出していたメンチカツと、大好きなパンを組み合わせたサンドイッチを作ろう!”と考えた亮さん。「創業塾」に参加し、元の肉屋さんの近くに空き物件を見つけ、今年の2月、『長嶋椿寿(はるとし)商店・寿や』をオープンしました。
店名にある『長嶋椿寿』は、戦後、東松山市で養豚業を営んだ祖父の名前にちなんでいます。お店の看板メニュー「寿メンチ」は、大きなメンチカツを挟んだサンドイッチ。ボリューム感があり、肉汁もたっぷりです。具材を包み込むのは菓子パンの生地を焼いた、甘くて柔らかいパン。店頭には毎日、オリジナルサンドイッチが15種類ほど並びます。また店内にはイートインスペースがあり、地元の方が集まっては、おしゃべりを楽しむ憩いの場にもなっています。
地元を愛する亮さんが力を入れているのは『寿や』だけではありません。10代から参加しているボーイスカウトでは、ボランティアで子どもたちを指導。また、幼い頃から地元のお祭りを大事にしており、青年会の役員にもなっています。
寂しくなってきた街を少しでも元気にしようと、サンドイッチ店を開店した亮さん。日々奮闘するその姿と、昔ながらの仲間たちや家族との交流を紹介します。

『寿や』の「寿メンチ(愛情入り)」は、懐かしい両親のメンチカツの味に、塩麴を加えるなど、オリジナルのアレンジを加えています。そして、具材を包み込むパンは、甘くて柔らかい菓子パンの生地を使って、地元のパン屋さんで焼いてもらっています。

営業日、両親が営んでいたお肉屋さんを知る、ご近所の親子が来店してくれました。かつての思い出話に花が咲きます。こうした地元に根付いたお店ができたことを喜んでいただき、更に気合いが入る亮さんです。

この日、待ち合わせしたのは、息子の杜茂さんです。亮さんは、杜茂さんのために新作サンド「ガーリックシュリンプサンド」を用意していました。「エビがプリプリしていて食感がいい」と杜茂さん。息子からの高評価に亮さんも嬉しそうです。

「東松山夏まつり」がいよいよスタート。街は多くの人で賑わっています。地元を愛する亮さんは、幼い頃からこの祭りを大事にしてきました。そんな父の背中を見てきた杜茂さんも、汗だくで神輿を担ぎます。「これからも東松山のために、精一杯盛り上げていきたい!」と語る父、亮さんです。

楽園通信

長嶋椿寿商店 寿や

亮さんが営む手作りメンチカツやチャーシューが人気のサンドイッチ店。毎日15種類ほどのサンドイッチが並びます。

電話番号:050-8883-7089
営業時間:午前11時~午後6時
定休日:日・月曜
寿メンチ(愛情入り)756円