埼玉・長瀞町
~夏の思い出 秩父の農家民泊~

舞台は埼玉県秩父郡長瀞町。父との思い出に導かれ長瀞町に移住し、農家民泊とファームスタンドを始めた暮林まどかさん(47歳)と夫の誠さん(48歳)が主人公。
東京都練馬区出身のまどかさん。子どもの頃の思い出は、父・耕一さんと一緒に秩父でキャンプや川遊びをしたこと。耕一さんには「都会っ子の娘に田舎を作ってあげたい」という思いがありました。まどかさんは高校卒業後、19歳で『劇団青年座研究所』の研究生となり、21歳で舞台俳優デビュー。6年間がむしゃらに頑張りましたが、次第に役者として精進する気持ちが薄れ、自分の居場所を探すように。その頃、アルバイト先の料理店で出会ったのが、調理を担当していた誠さんでした。まどかさんは舞台俳優を辞め、都内で誠さんと居酒屋を開業し、29歳で結婚。そんなまどかさんに転機が訪れたのは39歳の時。入院していた父・耕一さんの容態が悪化し、まどかさんは「秩父の思い出話」で元気づけました。しかし、ほどなくして耕一さんが他界。その後、まどかさんは父との思い出に導かれるように、たびたび秩父を訪れるようになります。2019年、秩父のローカル雑誌の企画で、お試し移住の体験記事を書いたことで、さらに「移住」を意識。その年、都内の居酒屋を閉じ、長瀞町に移住しました。まどかさんは「地域おこし協力隊員」として、誠さんはイチゴ農家として新生活をスタート。そして、「長瀞の魅力を多くの人に伝えたい!」と思い立ったまどかさんと誠さんは、今年、『Torocolo(トロコロ)農家民泊&ファームスタンド』をオープンしました。
幼いころの父との思い出に導かれるように、長瀞に移住したまどかさんと、支える誠さん。農家民泊や野菜を通じて町の魅力を発信するお2人と、地元の農家仲間との温かい交流を紹介します。



築100年を超える古民家で始めた農家民泊。宿では、金、土、日曜にランチ営業をしていて、誠さんが愛情込めて育てた野菜たっぷりの定食が楽しめます。ファームスタンドが併設されているので、ランチに使われていた野菜の購入ができるのも好評です。



この日の宿泊客は、東京で飲食店をしていた頃からのお知り合いの夫婦。まどかさんのイチオシ「金石水管橋」から長瀞の景色やラインくだりを見たり、畑で誠さんが育てた野菜を収穫し、一緒に夕食を作ったりと満喫してもらいました。



移住した当初、新たな町おこしに繋がるモノを探し、町内を歩きまわっていたまどかさんは恩人・田端久子さんと出会いました。夫の勝久さんが教えてくれたのは、「花梨」。まどかさんはこの花梨を使って花梨のカレーペーストを開発、長瀞町の新しいお土産を完成させ、ランチ営業でも花梨のカレーを提供しています。



そんなお2人が熱心に取り組んでいるのが「笛」。地元の夏祭りに向け、練習しますが、思うように音が出せません。指導してくれる先輩に聞くと「恐れずに音をどんどん出すことが大事だ」とのこと。お祭り当日、練習した甲斐があり、お2人はしっかりと大役を果たしました。



Torocolo農家民泊&ファームスタンド
暮林さんご夫婦が営む農家民泊です。
長瀞の美味しい野菜が楽しめます。
詳細はSNSをご確認ください。
農家民泊
SNSよりご予約ください。
食堂ランチ
営業日時:金・土曜 午前11時30分~午後2時