長野・生坂村
~パン屋ときどき農業~

舞台は長野県東筑摩郡生坂村。海外放浪を経て千葉県から長野県に移住し、農業をしながらパン屋さんを始めた木内琢也さん(43歳)と妻の志保さん(46歳)が主人公。
千葉県八街市出身の琢也さんは大学時代から海外を巡り、卒業後も外国の文化を深く知りたいと4年間海外を放浪しました。帰国後は自然を身近に感じる場所で暮らしたいと長野県安曇野市に移住し宿泊保養施設で働きます。そこで、大阪出身の志保さんと出会い29歳で結婚。長男・天晴さんが生まれました。その後、琢也さんは海外の農園で働いた経験を活かして農業を始めようと考え、農地付きの空き家を探し見つけたのが北アルプスを望む生坂村の家。移住後は独学で米や野菜作りを始めた琢也さんでしたが、生活するには収入が厳しいため長野市内のパン屋さんでアルバイトを始めました。早朝から昼までパン屋さんで働き、午後は村に戻って田畑を耕す日々。そんな暮らしの中で、次第にパン作りを任され、パン作りに興味を持つようになった琢也さん。さらに自分たちで焼いたパンを道の駅などで委託販売すると、今度は、パンを購入してくれるお客さんの顔が見たいと思うように。そこで、琢也さんは自宅の一部を自力で改装して去年、『Morph Bakery(モーフベーカリー)』をオープンしました。モーフとは「変化する、変容する」という意味です。
農業にパン屋さん、そしてカフェ。さらに店や自宅の改装まで自身で行う琢也さんは「暮らしは、まだ未完成。まだまだモーフ、変化し続けます」と語ります。そんな木内さん家族の日常と地域の人々との交流を紹介します。



『Morph Bakery(モーフベーカリー)』のパンは、小麦粉、酵母、水を基本とし、乳製品を使っていないのが特徴。アンパンやクリームパンの生地には、玄米のおかゆを練り込み、もちもちした食感が人気です。



パンの販売のほかカフェ営業もしています。カフェでは、購入したパンと一緒に琢也さんが焙煎したコーヒーや志保さん特製の梅ジュースなどが楽しめます。



この日は知り合いが営むカフェへ家族でランチを食べに行きました。このカフェの店主・成田さんが『Morph Bakery』の食パンを気に入り、お店でハニーチーズトーストとして使ってくださっています。



7年前から小麦の栽培を始めた琢也さん。まもなく収穫期ですが、今年は種の保管が上手くいかず少量の収穫になりそうです。琢也さんは、今後の夢として「できる限り自分で栽培した小麦を使いパンを作って提供していきたい」と話していました。




Morph Bakery
琢也さんと志保さんの営むパン屋さんです。
道の駅などでも委託販売を行っております。
詳しくはお店のHPやSNSをご確認ください。
営業日時:金・土曜 午前10時~午後4時
粒あんぱん 220円
山食パン 450円
自家焙煎コーヒー 500円