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2024年3月30日弥生の伍

神奈川・鎌倉市
~笑顔つながる 古都のカフェ~

今回の舞台は神奈川県鎌倉市。バリバリの金融マンから転身、地元とつながるカフェを始めた島崎亮平さん(63歳)と、それを支える妻・ひとみさん(57歳)が主人公です。
福岡県出身、東京育ちの亮平さんは大学卒業後、イギリスのケンブリッジ大学で経済学を学び、そのまま現地で金融マンとして働きます。帰国後、ひとみさんと出会い41歳で結婚し、都心のマンションで暮らしていました。ある日、鎌倉で趣味のトレイルランニングをしていた亮平さんは、海からの空気が流れ込む素敵な高台の場所を見つけます。陶芸を習っていた妻のひとみさんも、陶芸窯が自宅に置けたらと思っていました。そこで2004年、二人は大好きになった高台のある鎌倉に移住。亮平さんは鎌倉から都心に通勤、ひとみさんは陶芸家として自宅に工房を構えます。そんな二人の転機は、2011年3月に起きた東日本大震災。亮平さんとひとみさんは東京と鎌倉に孤立し、電話も通じず自宅が停電したりと大変な思いをしました。そんな経験から地元とのつながりの大切さを痛感、亮平さんは「地元にお返しするような形は何だろう」と考えます。そして大好きな鎌倉で地元とつながるカフェを開こうと決意。金融マンとして激務をこなしながらコーヒーを専門的に学び、飲食店の開業支援カレッジにも通います。理想の土地を見つけて店舗を建て、サラリーマン人生に区切りをつけ、2019年に『佐助カフェ』をオープンしました。
大好きな鎌倉に移住し、地元とつながるカフェを始めた亮平さんとひとみさん。地域の方々と楽しく生きていきたいというご夫婦と、カフェに集う地元のみなさんとの心温まる日常を紹介します。

『佐助カフェ』で丁寧にコーヒーを淹れ、接客も担当する亮平さん。従業員は3人で、忙しい時は妻のひとみさんもお手伝いします。お店の人気メニューは「ローストポーク・サンド」で、マリネした豚肉をローストしてオーブンで熱々に。「牛肉100%ハンバーグ」はオリジナルソースに網目模様のチーズがアクセントです。陶芸家のひとみさんが焼いた器が美味しい料理を引き立てています。

地元のつながりを大切にする亮平さん。『佐助カフェ』で使う食材はどれも地産地消を心掛けています。デザートのおすすめはアンコが絶品な「佐助焼き」。アンコの仕入先は、創業70年以上で得意先に和菓子の名店が名を連ねる『山屋製餡所』です。コーヒーは開業当初から品質にこだわり丁寧な焙煎を心掛ける『inuit coffee roaster』の豆を使っていて、オリジナルブレンドコーヒーもここで生まれました。

『佐助カフェ』のもう一つの顔はギャラリー。店内や専用のスペースに、様々なアートを展示しています。亮平さんが年に1度、鎌倉にお住いの方々から作品を募集して、展示する「かま展」。小学生とプロの作品が同じところに並んで展示されるのが魅力だと評判になっています。

『佐助カフェ』では月に2回、定休日に「おしゃべり会」を開催しています。近所の高齢者に楽しく過ごしていただけるよう麻雀牌やカード、積み木ゲームを用意。お茶やコーヒーを無料で振る舞います。亮平さんの地元を大切にするという思いが伝わり、素敵なつながりが広がっています。これからも地元を大切に『佐助カフェ』を盛り上げていって下さい!

楽園通信

佐助カフェ

島崎亮平さん・ひとみさんご夫婦が営む『佐助カフェ』。
ギャラリーでは、「かま展」は終了しましたが、
今後も作品展が目白押しです。

『佐助カフェ』
営業時間:午前10時から午後5時まで
定休日:火・水曜

ホット・ローストポーク・サンド 1,500円
佐助焼き 550円
佐助ブレンド 600円

『佐助カフェギャラリー』
入場料 無料
(イベントによって変更有り)
貸出料金 1日11,000円
※詳細は、『佐助カフェ』のHPをご確認ください