これまでの放送

  • 年別にみる
  • 地域別にみる
2023年12月2日師走の壱

岐阜・海津市
~アートな和菓子 練り切り教室~

舞台は岐阜県海津市。伝統の和菓子“練り切り”に魅せられ、築85年の自宅を改装し、練り切り体験教室を始めた上田美紀さん(60歳)と夫の光孝さん(59歳)が主人公です。
大阪府出身の美紀さんは教育大学で美術を専攻し、教員免許を取得。その学生時代に光孝さんと出会い25歳で結婚しました。娘が生まれたのを機に、光孝さんの故郷である海津市に移住すると、美術の講師をしながら様々なことにチャレンジするように。考古学に興味を持ち、学芸員の資格を取ったことがきっかけとなり、調理師、野菜ソムリエ、ホームヘルパーなど様々な資格を取得しました。“練り切り”との出会いは40代後半。講師を務めた美術の授業で、中学生が粘土で“練り切り”を作る課題がありました。その時に並んだ作品の美しさに衝撃を受けた美紀さん、54歳で和菓子店や通信講座で練り切りの技術を学びました。そして思い立ったのは、築85年の自宅を利用した、練り切り体験施設の開設。それは、今まで自分がやってきたこと全てが生かせる場所でした。美紀さんは、自宅の改修に取り掛かり、2021年に体験施設『和~くショップ 甘美(キャンビー)』をオープンしました。
様々なチャレンジを積み重ねた結果、練り切りを通して沢山の人を笑顔にしている美紀さんと、それを支える光孝さん。そして『甘美』に集う、多くの仲間たちや地域の方々との交流をご紹介します。

美紀さんが営む『和~くショップ 甘美(キャンビー)』は、美紀さんの練り切り体験以外にも、様々なワークショップにスペースを提供しています。「CAN BE」とは英語で可能性を意味するもの。たくさんの方がここに来て“何かできるかもしれない”という思いで名付けました。

美紀さんの練り切り体験教室にお客様がやって来ました。今回はミカンを練り切りで作ります。オレンジ色に着色した餡はミカンの中身。カタチを作ったら周りに片栗粉をまぶします。その後、黄色や緑に色づけした外の皮で実を包み、皮の細かな凹凸を作ります。使う道具は身近にあるもの。美紀さんは練り切りを、気軽に楽しんでもらいたいと考えています。

この日、家族の夕食は光孝さん特製ウナギの白焼き。タレも自家製でウナギの頭を焼いて、醤油と砂糖、みりんで甘辛く煮ました。食卓を一緒に囲むのは、光孝さんのご両親・俊一さんときよ子さん。築85年となった母屋をこれまで守り続け、いまは美紀さんの『甘美』を応援してくれています。そんな家族の温かな気持ちを、美紀さんは日々ありがたく感じています。

自宅の近くにある「月見の森」。258段の階段を上るのが美紀さんの朝の日課です。この日は、光孝さんも一緒に登ります。海津市を一望しながら“夢を叶えた今”をとても幸せに感じている美紀さんです。

楽園通信

和~くショップ甘美

上田美紀さんが営む練り切りの体験教室の他、様々な講座が開催されています。
完全予約制なのでお気を付けください。

「練り切り体験教室」 完全予約制
体験料金:大人1人1,500円
子ども(小学生以下)1人1,000円 
体験時間:午前10時~(2時間)
午後1時~(2時間)
※定員人数10人
電話でのお問い合わせは受け付けておりません。
詳しくはHPを検索、ご確認ください。