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2023年9月9日長月の弐

香川・小豆島
~島でゆったり 海辺カフェ~

さんさんと照り付ける日差しのもとで、柔らかなグリーンのオリーブ畑が広がる島、香川県の小豆島が今回の舞台です。東京から小豆島へUターンし、島の人にゆったり過ごしてほしいとカフェ『珈琲とおやつ タコのまくら』を営む、柿崎貴道さん(51歳)と妻の未佑紀さん(30歳)が主人公。
小豆島出身の貴道さんは、大学の進学を機に関東へ。卒業後は都の職員として小笠原諸島の父島に赴任しました。その地でカヤックガイドをしている人物と知り合い、海と人との距離が近いカヤックの魅力に気づいたといいます。故郷でカヤックのガイドをやりたいと思うようになった貴道さんは、2004年に小豆島にUターンし、念願のカヤックガイドになりました。故郷で暮らすうちに島には人々の交流の場が少なく、自らも冬場はガイドの仕事が少なかったことから、古民家でカフェの開店を決意します。時間をかけて改装し、2014年に今のお店の元となる『タコのまくら』を開業。当時は食事を提供するお店で、両親や仲間に手伝ってもらいながら忙しく働いていました。実は、山形出身の妻・未佑紀さんもその1人で、明るい人柄に心惹かれた貴道さんは年の差を乗り越えアプローチ。2018年、お2人は結婚し長男・花太くんも誕生しました。新型コロナの流行をきっかけに食事の提供をやめ、2020年にコーヒーと手作りのお菓子を出すカフェに路線を変更。店名を『珈琲とおやつ タコのまくら』とし、再スタートを切りました。由来になった「タコのまくら」とは、殻に花のような模様を持つウニの仲間で、一説には「タコが枕にするのにちょうどいい」と名付けられたとか。以前は観光客がメインだった客層も地元の家族連れが増え、今では島の人々の憩いの場となっています。
故郷で島の人の憩いの場を作りたいと、珈琲とおやつを提供するカフェを始めた貴道さんと未佑紀さん。応援してくれる家族や、地域の仲間たちとの温かい交流を紹介します。

『珈琲とおやつ タコのまくら』は店名の通り、貴道さんが丁寧に入れるコーヒーと未佑紀さん手作りのおやつが絶品のカフェ。夏の時期は限定で、かき氷と飲み物に絞って営業しています。イチゴとブルーベリーのジャムが良く合う「ミックスベリーヨーグルト」やコーヒーゼリーがのった「珈琲ミルク」などのかき氷が人気です。
そのシロップには、小豆島で作られた塩を巧みに利かせ、トッピングのイチゴやブルーベリーも地元産。シロップや白玉、アイスクリームは手間暇かけ、ご夫婦で作るこだわりぶりです。

そんな地元産こだわり食材の仕入れに同行…まずは塩です。小豆島に移住し、塩づくりを始めた蒲さんが営む『波花堂』。こちらの「御塩(ごえん)」という塩は、食材の甘さを引き立ててくれるため、シロップばかりかお店のアイスやあんこなどにも使われています。粒が大きめで、食材の味も引き立てるのが特徴です。次に訪ねたのは、『ワヤヤナ養蜂』を営む小坂さんご夫婦の農園。アイスに使う卵やお菓子作りに使うハチミツを仕入れます。妻のひとみさんは、「タコのまくら」の接客も手伝っていて、間近でお客がお菓子の味を絶賛するのを見られてうれしいとか。食材を通して素敵なご縁が広がってます!

この日は、海の上から夕日を楽しむサンセットカヤックを行います。お店の前に集まったのは一家3人と友人の田山さんと立屋さん。15分ほどカヤックを漕ぎ、岬の先にある砂浜に上陸しました。かつてカヤックガイドを生業としていた貴道さんの本領発揮です!貝を指に挟んで、笛のように鳴らします。家族や仲間と一緒に自然の中で出来る遊びが楽しくてたまらない貴道さんです。

夫婦がカフェの他に新しく始めた2つのこと。1つは、一棟貸しの宿泊施設です。空き家を改装し、調理器具などをそろえ、長期宿泊ができるようにしました。実はこの宿を旅行者だけでなく、移住希望者にも貸して「プチ移住体験」をしてもらいたいと貴道さんは考えています。そして、もう一つは、インターネットでのラジオ配信です。小豆島での自分たちの暮らしぶりや島の良い所を伝えたいと1年半前に始めました。配信は、80回を超え、移住や観光に来る方々の情報元の一つとなっています。

楽園通信

珈琲とおやつ タコのまくら

地元の食材にこだわったふわっふわの特製のかき氷は、9月いっぱいまで味わえます。

10月からは、未佑紀さんの手作りおやつを楽しんでください。
貴道さんが丁寧に入れてくれるコーヒーや自家製のクラフトコーラとも合いますよ。

電話:0879-62-9511
営業時間:午前11時~午後4時30分(7月~9月)
     正午~午後4時30分(10月~6月)
定休日:日・月・火曜(7月~9月)
    日・月・火・水・木曜(10月~6月)

いちごミルク 700円 ※7月~9月まで
珈琲ミルク 750円 ※7月~9月まで
島の梅とレモンのタコ―ラ 550円