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2023年7月22日文月の肆

福島・石川町
~野菜がうめぇ!農村食堂~

舞台は福島県石川町。故郷の農業を元気にしたいと東京からUターンして、7年前に『農村食堂 里のカフェ』を始めた泉浩樹さん(61歳)が主人公です。
福島県石川町で農家の長男として育った浩樹さん。24歳の時、学生時代からの夢だったカメラマンの道へ進み、映像の世界で活躍するようになりました。そんな浩樹さんに転機が訪れたのは49歳の時。東日本大震災をきっかけに両親の農業を手伝うようになったことで、農家が丹精込めて育てる米や小麦、野菜をもっとたくさんの人に食べてもらいたいと思い始めました
そして、同じ思いを抱いていた料理人の小野仁さん(43歳)と出会ったことで飲食店をやろうと決意。空き家になっていた商店を改装して2016年、農家と消費者をつなぐ『農村食堂 里のカフェ』をオープンしました。
「地元の農家さんたちと一緒に石川町を盛り立てたい」と、不器用だけど熱い思いを抱いている浩樹さん。故郷の美しい田園風景と共に、支えてくれる仲間や農家さん、家族との心温まる交流を紹介します。

お店では、浩樹さんが育てた小麦を使った「里山うどん」や、小野さんが作るボリューム満点の「山賊カレー」など、たくさんのランチメニューが食べられます。
また、オープン当初から大人気なのが10種類以上のサラダやお惣菜がビュッフェ形式で食べられる「おかずBAR」。(※ランチを注文したお客様限定のサービス)
地元の農家さんとの関係を大切にしている浩樹さんは「石川町の野菜のおいしさを知ってもらうきっかけになれば」と頑張っています。

「おかずBAR」で提供している食材の多くは、市場には出回らない規格外の野菜などを使っています。この日は、近所にお住いの郷さんから、傷物のホウレンソウやアイスプラント、少し育ちが悪かった大根などを購入しました。石川町で長年農業を続けてきた郷さんも、「規格外だから捨てちゃうよりも、利用してもらえれば、野菜だって喜ぶからね」と嬉しそう。
また、いつも食堂に野菜を届けてくれる農家さんからも「全部、買ってくれて助かった」、「浩樹さんには、内に秘めた熱い思いがずっとあるんだろう」なんて声が上がっていました。地元野菜に向けた浩樹さんの情熱、ちゃんと伝わっていますね。

食堂だけでなく両親から受け継いだ農業も兼業している浩樹さん。親の代からお付き合いしている山田牧場には、毎年秋、収穫後の稲わらを提供し、牛の寝床として使ってもらっています。そのお返しとして、春には山田牧場から稲わらを混ぜた堆肥を提供してもらい、田んぼや畑の肥料として使っています。浩樹さんは化学肥料を使わず、地域の中で循環させる農業を大切に守っていきたいと思っています。

食堂のお隣には、母のカツ子さんが20年前から管理しているバラ園が広がっています。カツ子さんは食堂を始めた当初、慣れない浩樹さんの為に、洗い場も手伝ってくれていました。長い東京での暮らしから一転、故郷で母親と暮らしながら、食堂を営んでいる浩樹さん「やっぱり自分が生まれたところの空気っていいですよね」としみじみ。今では故郷、石川町が〝世界一の楽園〟だと感じています。

楽園通信

農村食堂 里のカフェ

浩樹さんが営んでいる農村食堂。
毎朝、農家さんから直接仕入れている食材には限りがありますので、「おかずBAR」をご希望の方は、早めにご来店ください。

営業時間 午前11時~午後4時(L.O午後3時半)
     午後6時~8時半(夜の営業は予約のみ)
※来店記名順のご案内

定休日 水曜日
※他農作業による臨時休業あり

電話でのお問い合わせは受け付けておりません。
詳しくはSNSをご確認ください。

【メニュー】
里山うどん 850円
ガッツリ山賊カレー 1,450円
メロンパフェ 1,800円