神奈川・鎌倉市
~海に魅せられ…湘南料理人~

今回の舞台は神奈川県鎌倉市。魚とおでん好きが高じて料理屋を開いた波木井宏幸さん(62歳)と妻のミチルさん(52歳)が主人公です。
横浜市生まれの宏幸さん、趣味は10代の頃から始めたサーフィン。30歳の時に秦野市生まれのミチルさんとカフェバーで出会いました。当時の宏幸さんは会社員、ミチルさんは看護師を目指す学生でした。宏幸さんのアプローチがきっかけで交際が始まり、1995年に結婚。ほどなく、ミチルさんもサーフィンを始めます。2年後、長男の大路さんが生れると「湘南でサーフィンをしながら子どもを育てたい」と思うように。2人は夢を叶えるため、2000年に稲村ガ崎に家を購入しました。その後、2人の娘も生まれ順風満帆な人生を送る中で、宏幸さんに新たな夢が芽生えます。それは、料理店を開くこと。子どもの頃から母の営む料理店を手伝い、学生時代には飲食関連のアルバイトをしていた宏幸さん。「いつか自分の作る料理で人々を喜ばせたい」という思いがありました。宏幸さんの作る料理の1番のファンだったミチルさんはその夢を応援してくれ、2015年、ついに『鎌倉 波平』をオープンしました。店では腰越漁港で水揚げされる生シラスや、宏幸さんの亡き母の味でもあるおでんを提供しています。使う食材は自らの足で生産者の元へ向かい仕入れるなど、宏幸さんのこだわりが詰まっています。また、看護師をしているミチルさんも週末はお店に立ち、お客さんとの交流を楽しんでいます。
鎌倉の地で料理店を開き、おいしい料理とおもてなしで人々を笑顔にしている宏幸さんとミチルさん。そんなお2人を応援する家族やお店の常連さん、地域の人々の交流を紹介します。



『鎌倉 波平』では、新鮮な魚料理を食べることができます。この時期一番のおすすめは、腰越漁港で水揚げされた生シラスを贅沢に使った「生しらす丼」。ぷりぷりとろとろの食感と磯の香りがたまりません!また、宏幸さんの捌くお刺身がたっぷり盛られた「波平定食」も大人気。お客さんの喜ぶ顔が楽しみの宏幸さん、ついついお盆にのりきらないほどサービスしてしまうんだとか。



お店が定休日のこの日、波木井さん一家はキッチンに集っていました。宏幸さんを中心に、3人で晩ご飯を作ります。メニューは宏幸さんの捌くお刺身、そして月に一度の定番メニューだというぼたん鍋です。3人で囲む食卓、ミチルさんと大路さんは「美味しい!」の笑みが止まりません。家族のこの笑顔こそが、宏幸さんが料理を作る喜びであり原動力なのです!



波木井家の朝は海のチェックから始まります。宏幸さんと大路さんは、波さえよければ毎日サーフィンをしてから出勤します!残念ながらこの日、宏幸さんは腰痛のため波乗りを断念しましたが、大路さんのサーフィンを見守りに稲村ガ崎へ出かけます。サーフィン歴40年以上の宏幸さん、浜辺にいると必ず顔見知りのサーファーに出会います。湘南の波が人と人との縁を結んでいるんです!



お店で使う食材にはこだわりのある宏幸さん。この日は魚と野菜の仕入れに向かいます。まず向かったのは『金子丸直売所』。ここでは生シラスと魚を仕入れます。シラス漁師である金子さんは、古くからの波乗り仲間です。続いて新鮮な地元野菜を仕入れるため向かったのは、横浜市にある『矢島農園』。農園主の矢島さんが宏幸さんのこだわりに応え、畑から野菜を収穫してくれました。さあ、これから料理の仕込みです!




鎌倉 波平
宏幸さんの営む海鮮料理屋。生しらす丼や新鮮な刺身、宏幸さんが出汁からこだわったおでんを味わうことができます。
営業時間:平日 午前11時30分~午後3時
午後6時~9時
休日 午前11時30分~午後8時
定休日:水曜
(仕入れのための臨時休業あり)
浪平定食 2,750円
生しらす丼 2,200円
おでん盛り 2,200円
(税込み)