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2022年11月5日霜月の壱

栃木・佐野市
~夫婦で守る 伝統の耳うどん~

舞台は栃木県佐野市。短冊状した小麦粉の生地を丸めて作り、その形が耳に似ていることが、その名の由来とされる郷土料理“耳うどん”。この“耳うどん”を提供するお店を開いた、落合由美子さん(63歳)と眞さん(65歳)が主人公です。
佐野市の中心部で生まれ育った由美子さんは、東京の大学に進学。卒業後は地元に戻り、役場に就職しました。同僚だった眞さんと26歳で結婚。眞さんの故郷、佐野市野上地区で暮らし始めると、子どもたちの学校行事などを通して、次第に地域への愛着が生まれていきました。そんな野上地区も過疎化が進み、子どもたちが通っていた小学校は2013年に閉校。寂しくなっていく地域を目の当たりにしながら、定年退職後は地元を盛り上げることをしたいと考えた由美子さん。郷土料理“耳うどん”を出すカフェのオープンを目指すことに。最初は開業にあまり乗り気でなかった眞さんも、由美子さんの思いを受け止め、協力を約束してくれました。そして自宅の一部を改装。「良い旅を」というフランス語の「ボンボヤージュ」をもじり、母ちゃんと親父がもてなす『野上カフェ 母ん母親父(ぼんぼやーじ)』を2020年3月にオープンしました。
郷土の味を受け継ぎ、地元を元気にしたいと、忙しくも楽しい毎日を過ごす由美子さんと、そんな由美子さんの最大の理解者である眞さん。故郷を大切の思うご夫婦の暮らしと、地域の仲間たちとの交流をご紹介します。

この日、耳うどんの師匠・小松原幸子さんが様子を見にきてくれました。以前は、正月に向けて家庭でよく作られていたため、小松原さんも母親から作り方を学んだそうです。母から子へ、子から孫へ、代々受け継がれてきた郷土料理。今度は由美子さんが次の世代へ伝える番です。

営業日。朝から仕込みで忙しい由美子さんをサポートしてくれるのは眞さん。店内の掃除などを担当してくれています。さらに、お店で使う野菜も眞さんが育てたもの。時おり文句を言いながらも、由美子さんのリクエストに応えて頑張ってくれる優しい眞さんです。

週末に営業している直売所『ベジタブ野上の里』では、地元の方々が育てた野菜や手作りの品などを販売しています。この日、由美子さんは手作りのお弁当を、眞さんは、作りすぎてしまった白菜の苗を“ご自由にお持ち帰りください”と書いた紙を添えて並べました。ここは商品を販売するだけではなく、地域のみなさんと過ごす憩いの場となっています。

お店が休みの日には、野上地区を盛り上げるため、地域活動に力を注ぐ由美子さん。『野上を考える会』のメンバーと一緒にひまわり畑を整備したり、佐野市にゆかりのある女性を紹介する歴史講座を企画。眞さんは、お客さまに佐野市の観光情報を伝えられるようにと、宇津野洞窟を探索しました。お互いができることで、地域のために尽力しているお2人です。

楽園通信

蔵和紙カフェ カクニ

和紙問屋だった実家の蔵を改装して始めたカフェ。
趣きある店内で、こだわりのコーヒーを楽しみながら、ゆっくりとしたひと時を過ごしてみてはいかがですか。

営業時間 午前11時~午後6時30分
電話番号:0283-22-0261
定休日:第1・3水曜、木曜

佐野青竹手打らーめん 俺の夢

丹精込めて作ったラーメンはもちろんのこと、特製のタレで味付けした自慢の唐揚げもオススメです。

営業時間 午前11時~午後2時30分
     午後5時~午後9時
電話番号:0283-55-8593
定休日:月曜、第3日曜
夢ちゃんらーめん 930円
からあげ(単品) 550円

野上カフェ 母ん母親父(ぼんぼやーじ)

野菜やキノコと一緒に煮込んだ耳うどんは、もっちりとしていて、昔ながらの家庭の味が楽しめると評判です。
ご来店の際は、電話でご予約してからお越しください。

営業時間 午前11時~午後4時
営業日:土・日曜 ※要予約

電話番号:080-3359-5937
電話対応時間:午前9時~午後5時まで