これまでの放送

  • 年別にみる
  • 地域別にみる
2022年10月15日神無月の参

栃木・鹿沼市
~泣き虫 元教師の絆カレー~

舞台は栃木県鹿沼市。体育教師をやめ、復興ボランティアを経て故郷に戻り、カレー店『SPICE CURRY 栃星』をオープンした柿沼亮佑さん(40歳)と妻の史枝さん(39歳)が主人公です。
鹿沼市出身の亮佑さんは学生時代からスポーツに打ち込み、中学校の保健体育の教師になりました。転機は2011年の東日本大震災。被災地の様子を見た亮佑さんは「何か人の力になりたい」と仕事の休みを利用して現地を訪れ、様々なボランティア活動に参加するように。「もっと自分を必要としている人がいるのではないか」と考えた亮佑さんは2014年に教師を辞め宮城県で生活を始めます。3年後、県内の飲食店で出会った史枝さんと結婚し、石巻市の飲食店に勤務。被災地の復興が進み、長男・陽佑くんが生まれた2019年頃から、亮佑さんは「人と人とが支え合う絆の力を故郷・鹿沼市でも広げていきたい」とカレー店の開業を決意。2020年に家族と共に帰郷し、去年『SPICE CURRY 栃星』をオープンしました。
人と人との絆を大切にしながらカレー作りにまい進する亮佑さんと支える家族、そして『SPICE CURRY 栃星』が繋ぐ仲間たちとの温かい交流を紹介します。

『栃星」』のカレーは、8時間かけて玉ねぎを炒め、ベースとなるカレーを4日間かけて作ります。辛さが後引く旨さと、お客さんに好評です。1番人気のメニューはオリジナル配合のスパイスでピリ辛の真っ黒な野菜カレーと、口に入れるととろけるポークカレーの2種盛り。また辛さ控えめなトマトチキンカレーは女性や子供に人気です。

常連客の中には、いまだに先生と慕う教師時代の教え子たちも多くいます。「先生に会えば元気が出る!」と言われ、思わず涙ぐむ亮佑さん。「今の自分はホントに頑張っているのか…」と語るや否や、堰を切ったように涙が流れ出しました。教え子たちのエールをしっかり受けとめ、気持ちを新たにした亮佑さんです。

地域との繋がりはお客さんだけでなく、お店で使う食材にも広がっています。お肉は元教え子のお店、野菜は元教え子の弟さんの農園、トマトチキンカレーに欠かせないトマトは亮佑さんの幼馴染夫婦の農園から仕入れています。地元で頑張っている生産者の思いも受け取って、亮佑さんは日々カレー作りに向き合っています。

ランチ中心の『栃星』ですが、金・土曜は夜も営業。ゆっくりと食事を楽しんでもらいながら、お客さん同士の触れ合いも大事にしたいと考えています。店内にはバーカウンターもあり、亮佑さんも会話に混ざりアットホームな時間を過ごすことができます。

楽園通信

SPICE CURRY 栃星

亮佑さんの営むカレー店です。
熱い思いのこもったカレーが味わえます。

2種盛り 1,300円~
トマトチキン 990円

電話:0289-78-5100
営業時間:ランチ 午前11時~午後2時
     ディナー 午後6時~午後9時 
     ※金・土曜のみ
定休日:月・火曜