
山梨・北杜市
~笑顔生む 元シェフの完熟野菜~

舞台は、山梨県北杜市。野菜本来の美味しさを追求するあまり、料理の世界から転身し農家になった杉浦秀幸さん(46歳)と妻の昌子さん(45歳)が主人公です。
千葉県出身の秀幸さんは、高校卒業後、西洋料理のシェフを目指し日本各地のレストランで腕を磨きました。32歳のとき、山形にあるイタリア料理店で働くことに。そこで学んだのが料理人の「野菜に対する姿勢」でした。野菜の魅力に惹きつけられた秀幸さんは、その後系列店へ。東京銀座にある山形県のアンテナショップに併設されたレストランのシェフに抜擢されました。そして出会ったのが、接客スタッフとして働く昌子さん。お2人は昌子さんの妊娠を機に結婚。その後、新たなレストランに参加するため淡路島に移住します。そこで料理に使う野菜を作り始めましたが、なかなか上手くいきませんでした。「本気で旨い野菜を作る!」と決意したのが、秀幸さん40歳のとき。北杜市の農業大学校に通うため、一家4人で移住し懸命に野菜作り学びました。そして2018年、新規就農を果たしたのです。
秀幸さんの野菜作りのこだわりは、充分に完熟させてから収穫すること。野菜が一番美味しくなるタイミングなんだそうです。ズッキーニ、イタリアの在来品種・フィレンツェナス、白ナスなど年間およそ60種類を育てています。なかでも一番の自信作はトマト。「完熟野菜を一番美味しいうちに届けたい」という思いから、秀幸さんは地元の生産者グループと連携し、こだわり食材を扱うスーパーで販売しています。
「旨い野菜でみんなを笑顔にしたい」と農業を始めた秀幸さん。その夢は、北杜市の大地に根付き、すくすくと育っています。大自然とともにある暮らしを家族みんなで楽しむ、杉浦さん一家をご紹介します。



秀幸さんの畑では、お馴染みの野菜の珍しい姿を見ることができます。こちらはゴボウの実。実の表面に無数のかぎが突き出したような形でくっつきやすく、面ファスナーのもとになったとか。中には細かい種が入っています。栽培した土地で種まで収穫することにこだわる秀幸さん。将来的には「子供たちに野菜本来の姿も伝えていきたい」と、野菜との触れ合いを通じた農業体験を考えています。



秀幸さんは加工品作りにも力を入れています。この日は後輩農家のご夫婦に「ザワークラウト」の作り方を教えました。農業をゼロから始めるのは大変なこと。それをよく知る秀幸さんだからこそ、後輩をサポートしたいと思っているそうです。



毎日、野菜のお世話で大変ですが、つかの間の休日には家族でお出かけ。この日は清里高原に出掛けました。道中には、野生のシカの群れが!幻想的な風景を見ることが出来ました。目的地は「吐竜の滝」。一番感動していた妻の昌子さんは「みんなで来られて良かった!」と笑顔です。



秀幸さんには、とっておきの家族サービスもあります。昌子さんと子どもたちもソワソワ。実は家族の誕生日など特別な日に、秀幸さんがスペシャルディナーを振舞うんです。元一流シェフの味を堪能し、「レストラン以上に美味しい!」と大好評でした。



ひまわり市場
秀幸さん自慢の野菜を購入出来ます。
電話:0551-38-4744
営業時間:午前9時30分~午後7時30分
不定休


レスタウロ・テラ
野菜セットや味噌などの加工品はネット販売しています。
詳しくはホームページをご覧ください。
宅配野菜BOX 2,500円(送料別、数量限定)