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2022年8月6日葉月の壱

群馬・桐生市
~幸せ香るチーズケーキ~

舞台は群馬県桐生市。45年続いた実家のうどん店を改築し、チーズケーキの店を始めた藤生弓子さん(58歳)が主人公です。
桐生市で生まれ育った弓子さん。両親が営むうどん店『春見屋』は、母・昭子さんが作る手打ちうどんが評判でした。短大卒業後、弓子さんは食に関わる仕事がしたいと食品会社に就職。ところが昭子さんが体調を崩し、24歳で家業を手伝うことに。そんな中で見つけた楽しみがケーキ作り。いつしか『春見屋』のメニューの片隅にはチーズケーキが並ぶようになりました。その後、弓子さんに大きな転機が訪れます。43歳で乳がんが発見され、さらに50歳で2度目の乳がんに。大病を乗り越える中で心の支えは、作り続けていたチーズケーキでした。「お客さんから“チーズケーキが美味しい”とほめられることが嬉しかった」という弓子さん。そんな姿を一番近くで見ていたのが母・昭子さんでした。「これ以上、娘に苦労はかけたくない」と、昭子さんは45年続いた『春見屋』の暖簾を降ろすことを決意。そして「これからは弓子の好きなようにしなさい」という母の思いを受け、弓子さんは2カ月かけて店をリニューアル。2021年5月『春見屋』から『fromage de HARU(フロマージュ・ドゥ・ハル)』へ大きな一歩を踏み出しました。
母から娘へ渡された夢のバトン。人を幸せにするチーズケーキを作る弓子さんと、支える母・昭子さん、地元の皆さんとの交流の様子をご紹介します。

お店の人気は、店名でもある「HARU」と名付けたニューヨークチーズケーキ。試行錯誤を重ねてきた自慢のチーズケーキで、美味しさの秘密は手作業で丁寧に濾していくこと。生地がなめらかになり、優しく時間をかけて“湯せん焼き”をすることで、しっとりと焼き上がります。弓子さんはこの他に5~6種類のケーキを毎日作っています。

開店1周年を迎え、店内にカフェをオープンすることにした弓子さん。カフェのメニューはアフタヌーンティー。できるだけ地元の食材を使いたいとメニューを考えました。アフタヌーンティーにかかせないサンドイッチは、梅田町のきゅうりを使用しています。プレオープンには、日頃の感謝を込めて『春見屋』からの常連さんをご招待し、楽しんでいただきました。

プレオープンが住んだ夕刻、自宅に近所で暮らす親戚たちが集まりました。山菜の天ぷらやお浸しなど、たくさんの料理を持ち寄り賑やかな食卓に。最近はもっぱら、弓子さんが始めたケーキ店の話題ばかり。皆さん、弓子さんのことが心配で仕方ないそうです。

定休日には、神社巡りを楽しむ弓子さん。そんな時は「一緒に行こう」と昭子さんを誘います。この日訪れたのは白瀧神社。桐生に織物技術を伝えたといわれる「白瀧姫」が祀られています。「今月も親子そろってお参りできました」と神様に報告しました。

楽園通信

fromage de HARU

しっとりとしたニューヨークチーズケーキをはじめ、
毎日5~6種類のケーキを作っています。
季節のフルーツタルトもオススメです!
ケーキは売り切れ次第終了。
カフェのアフタヌーンティーは3日前までの完全予約制です。

電話:0277-46-9638
営業時間:午前11時~午後5時
定休日:水・木曜

ニューヨークチーズケーキHARU(ホール) 1,380円
季節のタルト 490円
アフタヌーンティー 2,980円