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2022年6月18日水無月の参

東京・東久留米市
~みんなをつなぐ駄菓子店~

舞台は、東京都東久留米市。住宅街の一角で『だがしや かなん』を開いた山永和子さん(55歳)が主人公です。
東京都中野区に生まれ、東久留米市に移り住んだ和子さん。高校時代は青少年赤十字に参加しました。その後、2児の母となった和子さんは、息子が通う中学校で不登校生徒などの「見守りボランティア」としての活動を始めました。すると「より多くの子どもたちと関われる場を作りたい」と考えるように。和子さんは「コミュニケーションの場として駄菓子屋を開きたい」という夢を描き、2015年に東久留米市の住宅街で『だがしや かなん』をオープンしました。
お店のコンセプトは、「わが街の子は、わが街で育てる」。そんな和子さんは、子どもたちから店長と呼ばれ、親しまれています。開店した頃に小学生だった常連の子供たちも高校生になりました。また、和子さんには駄菓子屋の他にも取り組んでいることがあります。それは『小さなフリースクール ひらけごま!』。フリースクールとは、学校に通っていない子どもたちが過ごすための場所です。実は和子さん、駄菓子屋で子どもたちと接しているうちに一念発起。40歳を過ぎてから大学に通い、社会福祉士の資格を取ったんです。「ひらけごま!」というスクール名には「誰かに引っ張り出されたり、押し出されたりせず、自分のタイミングで魔法の言葉を唱えて新しい世界に飛び出してほしい!」という願いがこめられています。
みんなと時間を共有することで、幸せを分かち合う。『だがしや かなん』は、世代を超えた人々のつながりから生まれる、大切な“何か”が見つかる場所です。地域の子どもたちから“お母さん”のように慕われる和子さんと、駄菓子店に集う人々、一緒に活動する仲間たちとの交流を紹介します。

『だがしや かなん』に並ぶお菓子には和子さんのこだわりがあります。ほとんどのお菓子を試食して、味と面白さを基準に選んでいます。不動の人気は、小さな容器に入った「モロッコヨーグル」。この日は、近所に住む親子がやってきました。お店に来たお母さんも「小さい頃の感覚がよみがえってワクワクする」と楽しんでいます。やってくる子どもの成長を感じられて「駄菓子屋は私の癒し」と和子さんにも笑顔があふれています。

この日、和子さんは駄菓子の仕入れにやってきました。駄菓子はもちろん、おもちゃが充実している『島田玩具』には、開店当初からお世話になっています。この日のおすすめは、怪獣に変身する「卵」のおもちゃ。新しい玩具や駄菓子と出会える仕入れは、とても楽しそうです。

駄菓子屋巡りが大好きな和子さん。清瀬市にある『島田商店』を訪ねました。70年の歴史がある駄菓子店で、ろう石や煙が出るおもちゃなど懐かしい商品がそろっています。実は『だがしや かなん』と『島田商店』で合同イベントを企画していましたが、新型コロナの影響で延期に。「落ち着いたら一緒にやりましょう」と約束をし、和子さんの楽しみが1つ増えました。

この日、地元のボランティア仲間と月に1度開いている「東久留米にこにこ食堂」が開かれました。地域に暮らす様々な世代が集まって食事を作り、みんなで味わいます。農産物直売所で分けていただいた規格外の野菜など地元の食材を使って、栄養たっぷりのランチを作りました。参加した人も「色々な人と会えるのが楽しい」と、大成功の1日でした。

楽園通信

東久留米卸売市場

様々なお店が入るこの場所では、新鮮野菜や魚介などが並びます。

詳しくは「東久留米卸売市場」で検索してください。

だがしや かなん

主人公・和子さんが営むお店です。昔懐かしいゲーム機や駄菓子など大人も子どもも楽しめる場所です。
また、『フリースクール ひらけごま!』は完全予約制です。
詳しくはホームページをご覧下さい。

電話 042-453-0048
営業日時 水・日曜
     午後2時~午後5時
※徒歩でお越しください