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2022年6月4日水無月の壱

東京・町田市
~仲間と守る 都会の里山~

舞台は東京都町田市。定年退職後、町田市にある里山に魅せられ、その再生に取り組む上田茂さん(64歳)と妻の由紀さん(64歳)が主人公です。
茂さんと由紀さんが出会ったのは高校2年生のとき。同じクラスになったことがきっかけでした。大学卒業後、茂さんは自動車メーカーに就職。いつしか2人は付き合うようになり、29歳で結婚。休みの日は2人の子供たちとキャンプに行くのが楽しみでした。転勤が多くずっと社宅住まいでしたが、猫を飼いたいという由紀さんの願いを叶えるため、58歳で町田市にマンションを購入。定年後、茂さんもこの町で夢中になれるものがないかと探し始め、2018年に美しい里山と出会います。“君やりなよ!”と由紀さんに背中を押され、茂さんは里山ボランティアの一員になりました。
荒れ放題だった土地を市民ボランティアが蘇らせた里山、『奈良ばい谷戸』。今では1年中、田植えや稲刈りなどのイベントを通して市民が楽しめるようになりました。茂さんが里山にいる間、妻の由紀さんは愛猫・ししゃもとまったり。幼い頃からずっと猫が飼いたかった由紀さん、つい甘やかしてしまうそうです。
さらに茂さんには夢中になっていることがもう一つ。町田市から車で3時間かけてやってきたのは群馬県嬬恋村。27年前、マイホーム代わりにと山荘を建て、週末に家族で楽しんできました。定年後は1人でやってきて窓を開け、風を通し、ひたすら薪割り。山荘ライフを満喫し出会って48年、結婚して35年。青春時代からいつも一緒に歩んできたお2人。夫婦それぞれの時間を目いっぱい楽しむ茂さんと由紀さんの暮らしぶり、仲間たちとの交流をご紹介します。

この日、茂さんが参加している里山ボランティアでは種籾まきが行われました。まもなく行われる市民参加の恒例行事、田植えの準備です。まくのはマンゲツモチという品種のもち米です。ここで作られた米は、餅にしてご近所の方に配ったり、近隣の小学校に届けて学校給食に使ったりします。作業を終え、お昼は皆さんでお弁当。この時間が茂さんのいちばんの楽しみなんだそうです。

茂さんは里山再生だけでなく定年後にもう1つ趣味を見つけました。それがアーチェリー。この日はフィールドアーチェリーを楽しみます。森の中に点々と的が設置され、そこをめぐりながらスコアを競います。シニアの大会で数多く入賞している茂さんの師匠と一緒に楽しみました。

群馬県嬬恋村にある山荘に、かつての同僚が訪ねてきました。アウトドアが大好きな仲間と、お昼ご飯は外で天ぷら。台所が油で汚れないから、いつもこのスタイルだそうです。揚げたての天ぷらを食べながら一杯…最高です!さらに近くの日帰り温泉で疲れを癒し、アウトドアの時間を満喫のお2人でした。

この日、茂さんは初めて由紀さんを里山『奈良ばい谷戸』に案内しました。由紀さんは山野草が大好き。同じ町田市とは思えない景色に興味津々です。里山ボランティアの仲間とあいさつを交わし、「何年かしたら私も入れてもらおうかな」と笑顔で話す由紀さん。夫婦の時間を楽しみました。