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2022年5月28日皐月の四

群馬・藤岡市
~元気ばぁばのシフォンケーキ~

舞台は群馬県藤岡市。長年の趣味が高じて、ケーキ屋さんを始めた梅原忍さん(68歳)と、支える夫の章伸さん(69歳)が主人公です。
藤岡市出身の忍さんは高校卒業後、大阪で伯母が営む飲食店に勤めました。19歳で故郷に戻り、実家の電気店で働いていた元同級生の章伸さんと20歳で結婚。電気店『星電機商会』を手伝いながら3人の子供を育てました。
夫婦に転機が訪れたのは60歳を過ぎた頃。自宅兼電気店の移転がきっかけでした。近所のお米屋さんの倉庫を譲り受け、2階を自宅に1階を電気店に改装する計画でしたが、忍さんはケーキ店も開きたいという思いがありました。実は以前から友人知人に「ケーキが美味しいから、お店を始めた方がいい」と勧められていたのです。幼い頃から忍さんのケーキを食べて育った長女・利恵子さんにも「絶対やったほうがいい!」と背中を押され、章伸さんも承諾。こうして、電気店の横に忍さんのケーキ店を開くことになりました。しかし、オープンが迫ったある日、章伸さんが脳梗塞で倒れてしまいます。幸い大事には至りませんでしたが、章伸さんがリハビリに専念する中、2016年2月に忍さんのケーキ店『ばぁばのシフォン』はオープンを迎えました。『星電機商会』は次男が継いでいましたが3年前に閉店。現在、章伸さんはデイサービスに通いながら、出来る範囲でお店の開店準備などを手伝っています。
地域に根差した電気店として夫婦2人で頑張った40年。集大成となる電気店とケーキ店を同時に営む夢は叶いませんでしたが、今は地元に愛されるケーキ店が生き甲斐になっています。常連のお客さん、そして家族に支えられながら、共に生きる夫婦の暮らしを紹介します。

忍さんが作るのは、合成着色料や添加物を使わないシフォンケーキが中心。定番メニューはバニラ、コーヒー、抹茶、紅茶の4種類。その他にイチゴやバナナを練り込んだ果物シリーズ、桜の塩漬け、ヨモギなど季節限定シフォンケーキもあります。どれもいい香りで食感はしっとりふわふわ!食べるとみんな笑顔になります!

定休日。忍さんは、埼玉県本庄市のイチゴ農園にやってきました。お目当ては甘さと酸味のバランスがいいと言われている「やよいひめ」。シフォンケーキの他にタルトやロールケーキにも使います。1日に焼き上げるシフォンケーキは8種類16ホール。ふっくら焼き上がったシフォンケーキは十分に冷まして型から取り出し、切り分けてラッピング。全て忍さん一人の手作業なので1日仕事、お疲れ様です。

営業日の朝。章伸さんが店のシャッターを開け、のぼりを立て、花に水をあげるなど開店準備を手伝います。忍さんはケーキ作り。タルトやロールケーキなど生クリームを使うものは営業日の朝に作ります。出来たてのイチゴロールとヨモギシフォンケーキを購入した常連さんは「忍さんの人柄のように、どのケーキも優しい味で美味しい!」と笑顔でした。このお客様の笑顔が、忍さんの元気の源なんです!

定休日。章伸さんのリハビリを兼ねて、夫婦そろって久しぶりのお出かけです。章伸さんは大病を患った後、運転免許を返納したためハンドルを握るのは忍さんです。章伸さんは決まって後部座席。なぜなら「助手席に乗ると運転したくなるから」なんだそうです。若いころは北海道まで車で旅行したというお2人。「またドライブ旅行に行けるように、リハビリを頑張ろう!」と笑顔で話すお2人でした。

楽園通信

ばぁばのシフォン

8種類のシフォンケーキの他、タルトやロールケーキなど、地元食材を使った愛情たっぷりのケーキが味わえます。
店内でイートインもできるので、おいしいコーヒーと一緒にふわっふわのシフォンケーキを是非どうぞ。

シフォンケーキ 300円~
ケーキセット(イートイン) 700円

電話番号 0274-25-8188
営業日時 木~日曜
     午前10時~午後6時
※売り切れ次第終了