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2021年8月28日葉月の四

群馬・渋川市編
~夫婦の夢 絶景キャンプ場~

伊香保温泉などで知られる、群馬県渋川市が舞台。名峰・榛名山を目前に望む絶景の地にオートキャンプ場を造った高橋豊さん(69歳)と妻の典子さん(64歳)が主人公です。地図に残るような“生きた証”を形として残したいと、退職後の資金を投げ打って1年前から整備を続けてきました。
秋田県出身の豊さんは、一級建築士として観光施設の設計の仕事をしていました。典子さんと結婚後、37歳で独立し夫婦で設計コンサルティング会社を立ち上げます。しかし、バブル崩壊後は仕事がなくなり、大手のコンサルタント会社に転職をするも、リストラにあってしまいます。その後、設計監理の仕事を続けながら大きな夢を抱くようになった豊さん。「地図に残るような“生きた証”を形として残したい」と思い描くようになりました。その舞台として選んだのは典子さんの故郷・群馬県。近くに温泉があり景色も抜群の土地を渋川市に見つけ、2020年に購入。素晴らしい景色や自然を多くの人に楽しんでもらいたいとキャンプ場を開くことに。榛名山の眺めが美しい場所にあることから『ベースキャンプはる』と名付けました。
この一年間、夢を形にするために地道な作業を続けて来た高橋さんご夫婦。ようやくオープンの日を迎えキャンプ場の管理人として、お2人の新たな暮らしはまさにこれからです!

オープン1カ月前。ご夫婦は自宅のある埼玉県加須市と群馬県渋川市を行き来しながら整備を続けていました。キャンプ場に7畳ほどのプレハブ小屋を設置し、週3日ほど泊まり込みで作業に没頭。夜は狭い床に布団を敷いて休み、明け方から施設の建設作業や、農業体験用の畑の整備などに追われる毎日です。キャンプ経験の少ない方にも楽しんでもらえるようにと、各テントサイトには水道の蛇口とコンセントを完備しました。また、テントサイトを覆う青々とした芝は「クラウドファンディング」で集めた支援金で植えたもの。テントや折り畳み椅子などのキャンプ用品の寄付も頂きました。

実はお2人…建築の仕事でキャンプ場設計に携わったことはあってもキャンプは未経験。そこで、オープン前にお客さんの気持ちになってキャンプの実証実験をしてみることに。慣れないテントの設営に苦戦しましたが、30分かけて無事に完了。炭を起こし始めると「ランタンがない!」と気づき、バーベキューをしていると途中から大粒の雨が!夫婦で大慌てしながらも、なんとか炭火焼きやカレーをこしらえ、ようやくテントで夕食です。実証実験をしてみたことで、ランタンや雨対策の道具など、貸し出し用に揃えるべき備品が沢山あると気づいたご夫婦。オープンまでに対策を練ることが出来ました。

オープンに向けて進んでいたのが、トイレやシャワー室などサニタリー棟の建築作業。豊さんと共に施工を担当するのが、地元の大工・小澤さん。「いい所に目を付けた。場所としては最高!」と景色を絶賛していました。また、ご夫婦の作業の合間のお楽しみは、ご近所にあるレストラン『わくわく』での食事。お店のオーナー・金海さんはご夫婦に、キャンプ場建設に力を貸してくれる仲間をたくさん紹介してくれました。そして、心強い助っ人が長男の幸一さんと典子さんの姉・昌子さん。軽石を集めたり花を植えたりとキャンプ場整備の手伝いに来てくれました。ご夫婦の60歳を過ぎてのチャレンジを、たくさんの方が応援してくれています。

7月31日、ついに『ベースキャンプはる』がオープンの日を迎えました。整備中だったテントサイトも綺麗に整えられ準備万端。小澤さんたちと建設していたサニタリー棟も無事に完成しました。当日は友人や支援者など多くの招待客を招き、キャンプを体験して頂きます。ご夫婦は管理棟でお客さんたちの受付作業や、貸出品の受け渡しなどに大わらわ!ランタンも備品もたくさん揃えました。
快晴の天候のもと美しくそびえる榛名山の絶景を満喫しつつ、一夜を過ごしたお客さんたち。「他では味わえない、とても気持ちがよかった」と大好評!
皆さんを送り出し無事に初日を終えたご夫婦は「これから慣れながら、お客さんと一緒にやっていく。嬉しい…」と目頭を熱くしていました。

楽園通信

ベースキャンプはる

高橋さんご夫婦が始めたばかりのキャンプ場。今年は11月末までの営業です。お2人だけで営む小さなキャンプ場なので必ずご予約を!
ホームページからも予約できます。

電話:0279‐25‐8416
問い合わせ時間:午前9時~午後6時

定休日:火・水曜

利用料:1サイト6,050円~10,250円
※季節により変動
チェックイン午後1時
チェックアウト午前11時まで